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「進化」という見地においてのみみれば、1人だけをパートナーとする「一夫一婦制」は、生物学的にあまり意味をなしません。より多くの子孫を残したいという本能を抱え持った男性的には特に、ね。

海外サイト『io9』によると、ケンブリッジ大学動物学教授Dieter Lukas氏は、このような意見を述べています。「一夫一婦制という制度は問題です。なぜ男性は、ひとりの女性のみを守らなければいけないのでしょう?」

「女性の妊娠できる期間は限られており、また妊娠できたとしても、必ずやたくさん子供を産めるわけではありません。一方男性にはそのような生物学的制限はないわけで、理論的には、好きなだけ女性を求め種を撒くことができるのです」

まあそりゃたしかにそうですけども……でも一夫一婦制を取り入れているのって、人間だけではないですよね。主に鳥など霊長類の1/3にみられるというこの制度、では一体なぜ、生物学的にはあまり意味を成さないにもかかわらず、一夫一婦制が主流になったのでしょうか。本日はその謎を紐解きます。

ふたつの仮説を立てたのはLukas氏、そして彼と共著も出しているTim Clutton-Brock氏です。彼らはふたつの説に順序はなく、同列であると解釈しているみたい。

1 男性が食べ物を定期的に与え守ることができるのは、物理的に考えてひとりの女性でないと難しいから
2非一夫一婦制社会において、ライバルの男性たちは女性とすぐにでも結ばれようと、子供たちの命を狙う。よって子供たちを守らなければならず、また女性を奪われないよう守らなければならないから

一方でユニヴァーシティー・カレッジ・ロンドンの人類学教授Christopher Opie氏は、自身の統計による研究から、次のような見解を述べています。「順序としては、他の男性から子供を殺されることのないよう防御するため一夫一婦制が生まれ、それに伴いパートナーである妻を守り食べさせていくという事例が派生したのではないでしょうか」

これに加え、猿の交合週間を観察したのち導き出された研究結果なども参考にしてまとめると、「子供が生まれると彼らを守るべく、男性と女性はその任務を自ずと共有し遂行するようになる。子供の側にいればいるほど、男性はその思いが強くなるので、一夫一婦制はこの点で理にかなっている」という結論に。多くの研究者らは現在、この説が一夫一婦制のそもそものきっかけである、と考えているようです。

「非一夫一婦制社会では女性を得るべくライバル男性が子供の命を狙う」だなんて怖ろしい事実、今まで知らなかった……。たしかに複数の女性がいてそれぞれに子供がいたら、どんなに強い男性であろうと守りきれません。改めて結婚の意味を考えさせられる、非常に興味深い説ですね。

寄稿:Pouch
参照元:io9(英文)
画像:flickr=epSos.de