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大阪は、その地理から古代から首都や副都として栄えてきた。近世だけ見ても昔から南は「天下の台所」と、商業の町と知られ、北はその商業の中心と京の都をつなぐ街道や宿場町として知られる。

そのような歴史ある地域であるためか難読な地名も多く、府民でも読み間違ってちょっと恥ずかしくなったりした人もいるかもしれない。難読地名のなかから特に有名なもの「大阪難読地名10選をご紹介したい。あなたはいくつ読めるだろうか?

【大阪府の難読地名10選】
・放出(大阪市鶴見区・城東区)

【読み】はなてん
大阪難読知名代表のひとつ。府民の場合は初見でもなんとなく読める、もしくは「ああ」と納得する場合が多い。恐らく、昭和から続く「あなた車売る?」、「はなてん中古車センッター♪」のCMで地名が刷り込まれているためではないだろうか。

・枚方(枚方市)
【読み】ひらかた
こちらも大阪難読地名としてよく挙げられる。しかし、ブラックマヨネーズの小杉竜一さん演じる「ひらパー兄さん(2009年~2013年)」やV6の岡田准一さん演じる「二代目ひらパー兄さん(2013年~)」のおかげで知名度がアップ、難読度は下がったかもしれない。なお、枚方が読めれば東大阪市の「枚岡(ひらおか)」も簡単に読めるハズだ!

・杭全(大阪市東住吉区)
【読み】くまた
「杭全」という地名は古くは平安時代初期から確認できるそうだ。歴史ある地名である。だが、その1200年以上の歴史があるにもかかわらず、看板にはフリガナがふられ難読地名扱いとは……相当難しい読みであるということを物語っている。

・立売堀(大阪市西区)
【読み】いたちぼり
由来は諸説あるが、とにかく読めない。だが、字面が妙にカッコいい気がする。ちなみに近辺にある「靱本町(うつぼほんまち)」の難しさも辞書を引くレベル。

・柴島(大阪市東淀川区)
【読み】くにじま
「しばしま」と呼びたくなるが、「くにじま」である。阪急千里線の柴島駅があるが、駅の利用者はそんなに多くないらしい。近くに阪急京都線の崇禅寺駅があるせいだろうか。

・住道矢田(大阪市東住吉区)
【読み】すんじやた
大阪府大東市に「住道(すみのどう)」という駅があるので、府民でもうっかり「すみのどうやた」と読みたくなるというトラップ。ちなみに公共交通機関などの「すんじやた」というアナウンスが、「スジャータ」と聞こえるというのは鉄板のネタである。

・茨田大宮(大阪市鶴見区)
【読み】まったおおみや
難読ではあるが、三井アウトレットパーク大阪鶴見の所在地なので、ジワジワ知名度が上がっているかもしれない。また、徒歩20分先にラグビー部で有名な茨田高校があるので、大阪の元ラグビー部はほぼ読めるとか。

・道祖本(茨木市)
【読み】さいのもと
北摂を代表する難読地名のひとつ。市民でも読めない人が多い。ちなみに付近にある「道祖神社」は「どうそじんじゃ」である。

・毛穴町(堺市中区)
【読み】けなちょう
けあなちょう、ではなく「けなちょう」だ。ストレートな読み方「けあな」に近いので一度見れば覚えられるだろう。ちなみにGoogleで「毛穴町」で検索すると、予測変換で「だんじり」が出てくる。堺では毎年10月にだんじり祭りが行われる。

・阿保(松原市)
【読み】あお
間違っても「アホ」と読んではいけない。「アホ」と読んだら、「あほやなぁ」と思われるかもしれない。

以上である。今回は10個にしぼってお伝えしたが、大阪には難読地名はまだまだたくさんある。ちなみに筆者は小さい頃から「杭全」と「立売堀」がなかなか覚えられなかった。逆に「住道矢田」は「スジャータ」とセットで二度と忘れない気がする……とにかく、これらを全部読めるようになったら、地元の人から「よう知ってはるなぁ」と一目置かれること間違いなしだ!

執筆:沢井メグ