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色鮮やかなオスに比べ、地味な色合いのメス。一般的にオスが美しい魚として知られるグッピーだが、実はメスが驚異的な能力を持っていることをご存知だろうか。

カリフォルニア大学の研究者らの発表によると、グッピーはオスの死後少なくとも10カ月は繁殖する術(すべ)を持つという。一体どういうことなのか?

・グッピーのメスは精子を体内で保存することができる
卵を胎内で孵化させ稚魚を生む繁殖形態をもつグッピーだが、なんとメスは、自らの妊娠に最適なタイミングが来るまで交配相手の精子を体の中に保存しておくことができるのだ。平均的なグッピーのメスの寿命は2年と、オスの3~4カ月に比べて非常に長いため、稚魚が生まれる時には父親がすでに死んでいるケースも少なくない。

・メスは複数のオスの精子を保存できる
さらに驚くべきは、メスは体内に複数のオスの精子を長期保存でき、その中から最適な精子を選んで繁殖できるというのだ。

成体のグッピーのメスは泳ぐ力が強く、新しい巣を求めて移動することがある。複数のオスの精子を長期保存し、新天地の環境に最も適した精子を選んで子孫を残すことは、遺伝子的多様性という観点でこの上なく効果的な繁殖方法だ。なお、今回の研究の観察期間は10カ月間に留まったが、精子の保存期間がそれ以上に及ぶ可能性もあるという。

・グッピーのメスは「したたか」!?
メスの繁殖戦略は他にもある。先立って英国の研究チームが発表したところによると、メスは自らをより良く見せるため、自分より見た目の劣る「引き立て役」のメスを選んで行動を共にする習性を持つらしい。

しかし、繁殖活動をしたくない時はまったく逆の行動を取るという。オスからの不要なアプローチを避けるため、あえて自分より美しい他のメスに紛れて行動することも確認されている。

繁殖においてメスが非常に長けた戦術を持つグッピー。優雅に泳ぐ色とりどりのオスたちは我々の目を楽しませてくれるが、実際のところは繁殖の鍵を握るメスたちが優位な「女性社会」であるようだ。

参照元:HuffingtonPost(英文)
Photo:flicker jorgecorrea