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「神を信じることが、ウツ病患者への治療効果を上げる可能性アリ」という研究結果がこのほど発表され話題になっています。

リサーチを行ったのは、アメリカのマサチューセッツ州にあるマクリーン病院。彼らは1年間にわたり、159名の患者を調査。「それぞれの信仰心と治療結果との関係性」を観察した結果、歴然とした違いがあったそうなのです。

■リサーチ内容とその結果

1年間の治療プラグラムの始めに、患者たちはまず「信仰の度合い」と「治療への期待度」を5段階で自己評価。そして開始と終了時に、医師たちが「ウツの度合い」「幸福度」そして「自傷傾向の度合い」を評価。いずれも特定の宗教や宗派は問いません。

その結果、まったく信じていないか、信仰心の極めて薄い患者たちは、信仰心の厚い患者に比べ、治療の効果がおよそ2倍も低かったそうです。また宗教に参加していない患者でも、神や ”大いなる力” の存在を個人的に信じていれば、約30%が信心深い患者と同等の治療効果だったといいます。

同病院の臨床医でハーヴァード医科大学の精神医学講師、デヴィッド・ロスマリン氏によれば、「 ”信じること” は、精神的幸福を高めるだけでなく、ウツや自傷傾向を抑えることと関係がある」とのこと。

■「祈りの力」の研究

実はこうした研究、欧米では結構盛んのようです。例えばサンフランシスコの病院で「祈りの力」のリサーチが行われたことがあります。393名の心臓疾患患者に対し、まったくの他人が祈りを捧げることで「様々な症状の緩和」が観られたのだそう。

NY大学の別の研究では、アメリカ、カナダ、オーストラリアの複数の人々が、韓国で体外受精を受ける患者に祈りを捧げました。その結果、「祈ってもらっていることを事前に知らされた」人々について、成功率が8~16%上がったとか。

■「病は気から」と言うけれど

こうした研究結果には、もちろん異を唱える人も大勢います。医学的な根拠が薄かったり、逆の研究結果もあるからです。また、こうしたことを根拠に宗教の絶対性を説く勢力もあったりと、事情はなかなか複雑。

日本人としては、欧米との「宗教に対する考え方の違い」を考慮する必要もあるでしょう。私たちの想像以上に、欧米では宗教、特にキリスト教が社会的にも政治的にも多大な影響力を持っており、それだけに「無信仰」を告白しにくい状況も。

とはいえ、「信じる」というポジティブな精神状態が心身の働きに有効なのは、うなずける気もしますよね。皆さんはどう感じますか?

寄稿:Pouch
参照元:dailymail.co.uk(英文)
画像:flickr