言葉なしでは、上手く伝わらないことも多い。これまで聴覚障害者と健常者の間には、どうしても取り去れない言葉の壁があった。ところがある画期的な発明が、それを大きく変えようとしている。

手話を音声に変換してくれる手袋が開発された。手袋を装着した人の手話を、スマートフォンのアプリを介し実際の言葉で発してくれるのだ。

手袋の名称は『EnableTalk(イネーブル・トーク)』、会話を可能にするという意味だ。ウクライナの学生らが学内の聴覚障害者とのコミュニケーションを目的に開発したもの。オーストラリアで開催された発明品大会で受賞し、商品化への期待が高まっている。

手袋内部の加速度計や回転センサーで手の位置や動きを認識し、張り巡らされたセンサーが指の形や左右の手の接触を感知する。読み取られた情報は接続されたスマートフォンのアプリで実際の言葉に翻訳され、音声に変換される。太陽電池による充電も可能だという。

似たような機器は過去にも発案されてきたが、コストが高く、コンピューターへの配線が複雑で使い勝手も悪かった。今回の発明品は高性能なうえおよそ75ドル(約5960円)という低コストで製作でき、スマホアプリで使用可能という利便性を誇る。

しかもEnableTalkには学習機能がついており、ユーザー自身が基本設定を変更したり、新しい手話を追加したりとカスタマイズが可能だ。話し言葉同様に、手話も国や地域で異なることを考えると有用な機能だと言える。

実際に商品化されれば、世界中で聴覚障害者と健常者との距離を一気に縮め、出会いや交流の機会を増やしてくれるだろう。「分かり合える喜び」をもたらす手話手袋の今後に期待したい。

参照元:DailyMail(英文)、YouTube TheLustUserTheLustUser

▼開発チームによるプロモーションビデオ

▼手話の「HELLO」を音声化するとこうなる