甘党のみなさん、これからは脳のため、甘いものの食べすぎは控えた方がいいかもしれない。なぜならスイーツは、人の記憶力・脳の活動を低下させてしまう疑いがあるから。

これを発表したのはカリフォルニア大学の研究チームで、彼らはこの結論を導くにあたり次のような実験を行った。

1. ネズミたちに、覚えやすいように目印が置かれた迷路のルートを記憶してもらう
2. ネズミたちをグループAとBに分け、グループAにはショ糖より6倍甘い異性化糖(いせいかとう)を多く含んだ食品、グループBにはオメガ3脂肪酸などを含んだ健康的な食品を6週間与える
3. 6週間後、ネズミたちがどれだけ迷路のルートを覚えているかチェックする

この結果グループAのネズミたちは、動きが遅く、脳活動が低下していたという。これを受けて、研究に参加していたFernando Gomez-Pinilla教授は次のように話している。

「長い期間における異性化糖の摂取は、あなたの脳の学ぶ力、記憶する力を変えてしまいます。(異性化糖をとっていた)ネズミたちの脳細胞は信号を送る上で問題を抱えていて、はっきりと考えたり、6週間前に学んだルートを思い出したりするのに支障をきたしていました」

価格も安い異性化糖は、ソフトドリンクなどの加工食品によく使われており、Gomez-Pinilla教授も「私たちは果物に含まれている天然の果糖について、話しているのではありません。甘味料・保存料として加工食品に使われている異性化糖について、話しているのです」と我々の生活に広まっている異性化糖の危険性について懸念を示している。

それでは、なぜ異性化糖を含んだ甘いものは脳に悪影響を与えてしまうのだろうか? 研究者たちが、今回のネズミの脳組織について詳しく調べてみたところ、インスリンの脳細胞への影響力が著しく低下していたことが分かった。これを受けて研究者たちは、異性化糖が脳にもたらす影響について、次のように予想している。

1. インスリンには、思考や感情を処理するのに必要な細胞を調整する力があるのだが、過度な果糖の摂取はこのインスリンの力を弱める作用がある
2. 結果として、記憶力・脳の活動が低下してしまう

ちなみに今回の研究により、サーモンなどの魚や、ナッツといったオメガ3脂肪酸を多く含んだ食品を食べると、果糖による脳活動低下を軽減できることも分かっている。ということで、甘いものをたくさん食べた日は、できるだけ魚やナッツも食べるようにするのが賢い選択なのかもしれない。

(文=田代大一朗

画像:flickr/hans s
参照元:Daily Mail(英文)