チュニジアという国名は聞いたことがあるかもしれないが、正確な場所を知らない……。そんな人が多いと思われる。チュニジアはアフリカ大陸の地中海に面した国で、アルジェリアとリビアに囲まれた地域に位置する。

イタリアにも近いこの国には、食べる人を魅了する料理が多くあるという。今回は、日本でも数少ないチュニジア料理レストラン『ラジュール』に行き、本格的なチュニジア料理を食べてみた。はたして美味しいのだろうか……?

『ラジュール』のドアを開けると、非常にニコヤカで愛想の良い店主(シェフ)が迎え入れてくれた。話によると、奥さんと一緒に調理をしているらしい(ちなみに奥さんはチュニジア料理だけでなくフランス料理も得意なのだとか)。店内では、外国人のお客さんも料理を楽しんでいた。

・チュニジアビール
非常にスッキリとしたテイストと喉ごしで、料理の味を邪魔しない。料理と一緒に飲むビールとしては最適で、新鮮な食材の味を生かしたチュニジア料理にピッタリである。どんどん飲めてしまうのでグラス3~4杯は軽くいけてしまう。

・スパイシー ムダムス
大きな空豆をクミンとハリサであえたもの。ビールやワインのおつまみとしても最適で、カレー風味なこともあって食べれば食べるほど食欲が増していく。前菜としてこれを注文することを強くオススメする。

・チュニジア風サラダ
ゆで卵、きゅうり、トマト、ツナ、リンゴにオリーブオイルドレッシングで味付けをしたサラダ。オリーブオイルがたっぷりとかかっているが、リンゴの甘さと酸味がスッキリとした味わいなので後味が油っぽくない。どことなくイタリアンサラダに風味が似ているが、もしかすると同じ流れのサラダかもしれない。非常にオススメできるスッキリサラダである。

・ケフタ(地中海風コロッケ)
ブリ、ブロッコリー、ほうれん草、タマネギなどをミンチにした地中海風コロッケ。見た目はファラフェル(ひよこ豆のフライ)をコロッケの形にしたものに酷似しているが、風味はマッタリとしていて食材の味がジュワ~ッと広がってくる。食感はコロッケというよりもペーストのようであり、非常に味わい深い。

・マルゲーズタジン
タジン鍋を使ったベルベル人(北アフリカに古くから住んでいる民族)の伝統料理で、フタをあけるとラムソーセージ、タマネギ、ホウレン草、ナスなどが入っているのがわかる。ラムソーセージが絶品で、口に運ぶとハーブや柑橘系のフルーツの風味が口の中に広がる。ちなみにラムソーセージは自家製である。

・鶏肉と野菜のクスクス
タジン鍋風の皿に盛られた鶏肉とニンジン、ナス、じゃがいも、ピーマン。そして鶏肉と野菜の下にクスクスが盛られている。鶏肉と野菜が大きいカットで盛り付けされているため、それらの具にクスクスを乗せて口に運ぶと非常にマイルドで美味しい。クスクス自体にもウマミがあるため、スプーンですくって単体で食べてもウマイ。

・地中海風シディブサイドフィレ
魚介類を白ワインソースでホイル焼きした料理で、魚介類の本来の美味しさを損なうことなくシンプルな酸味のある白ワインの味付けでいただく。具としてはホタテ、海老、白身魚、ムール貝、イカが入っている。

……と、ここまでチュニジア料理を味わって感じたことは、チュニジアには和食と同じように食材の美味しさを生かした料理が多いということ。そして、使用されている調味料やスパイスは「食材の味を損なうことなく完璧なるまでに脇役に徹している」ということ。ぜひとも、この味をグルメな人たちに体験してもらいたいものである。

ちなみに『ラジュール』では、料理の最初に辛いペーストが出される。そのペーストはパン塗ってもいいし料理につけて食べてもいい。店主にお願いをすれば辛いペーストを売ってくれるので持ち帰ることも可能だ。実はこの辛いペースト、かなりの絶品である。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ラジュール
住所 東京都新宿区百人町1-24-8 新宿タウンプラザ2F
時間 17:30~24:00
休日 無休だが日曜は予約がないとお休みとなる

Correspondent: Kuzo