アメリカの研究者がシンプルな方法で暗証番号を盗む方法を発見し、世界中のメディアが大々的に報じている。このテクニックは以前から横行しているカードのスキミング(磁気カードの読み取り)などとは違い、時間も手間もかからないそうだ。

その方法とは、キーパッドをタッチした指の温度をサーモグラフィー(物体からの熱を赤外線で解析する技術)で読み取るというもの。これにより、わずか10秒で80パーセントもの確率で暗証番号を確かめることができるという。

この研究を行ったのは、米カリフォルニア大学のキートン・モワリー氏の研究チーム。彼らは21人のボランティアを使い、それぞれに任意の暗証番号を与えた。そしてキーパッドを使って暗証番号を打つように頼み、すぐにサーモグラフィーで確認したところ、10秒以内の場合に約80パーセントの割合で、暗証番号を知ることができたという。さらに45秒経過した後でも60パーセントの確率で解析に成功したそうだ。

研究チームによると、人は暗証番号入力用のキーパッドを、無意識に強く押してしまうという。そのために押された番号に熱が残り、解析を可能としているようだ。

ではなぜ、いままでこのような手法での犯罪が起きなかったのだろうか? 研究者の考察では、小型のサーモグラフィーはとても高価な機器であるために購入できなかったのではないかとみている。

ちなみにこの種のキーパッドは、日本のATMでは採用されていない。またATMによっては使用する度に数字の配列が変わるものもあるため、サーモグラフィーによる暗証番号解読の心配はないだろう。

とはいえ、海外でATMを使用する機会のある人は、十分に注意した方が良いだろう。また、このような犯罪は重罪なので決して真似してはならないし、真似をした瞬間から違法行為となるのを覚えておこう。

参照元:GEEKOSYSTEM(英語)