フロリダ半島の先端、大西洋にあるプエルトリコ、そしてバミューダ諸島を結んだ三角形の海域を「バミューダトライアングル」という。この海域では遭難事故が多く、別名「魔の三角地帯」としても有名だ。

1945年にアメリカ海軍TBMアヴェンジャー雷撃機(フライト19)が突然消息を絶ったのはあまりにも有名である。昔から船や航空機、もしくは、その乗務員のみが、まるでブラックホールに吸い込まれるかのごとく、こつ然と姿を消してしまうという噂があるのだ。

それら怪事件の多くが、誇張されて広まった作り話であるという説が有力なのだが、はたして本当にそれだけなのだろうか?「バミューダトライアングル」がこれだけ有名になったのには、ほかにも理由があるのだ。今一度、真実を検証するべく根拠となる10の説を紹介していきたい。

10. 失われた大陸 「アトランティス」との関連説
今から約1万2千年以上前、一夜にして海の底に沈んでしまったと言われる幻の大陸「アトランティス」は、バミューダトライアングルと同じ、大西洋にあったとのではないかといわれている。

世界三大予言者であるエドガーケイシー(1877~1945)は、1968年に、同海域内にあるバハマ諸島・ビミニ島近くで「アトランティス」が発掘されると予言していた。そしてこの年、実際にバハマの島から壁のような大きな石材やアーチ型をした石などが発見されたのだ。そのため、多くの人々が「これこそがアトランティスの痕跡である」と信じるようになった。

巨大な軍事力と優れた文明を持っていたと伝えられるアトランティスは、水晶のパワーを利用して繁栄していたそうだ。そしてこの沈んだ帝国は、今でも海の底からパワーを放ち、海上の船や、はるか上空の航空機にまで影響を及ぼしているのではないかと囁かれている。

9. ワームホール説
宇宙と時間の概念を打ち破り、異次元の世界へと続く扉があったとしたら? 同海域内では、過去500年の間に1千人以上の人が死亡し、過去100年の内には50隻の船と20機の航空機が消息を絶っているいう報告もあるそうだ。米国沿岸警備隊も同海域内では、不可解な出来事が生じていると認めているものの、世界でもっとも交通量の多いエリアとして、行方不明になる船の一隻や二隻あっても不思議ではないとの見解を示している。

しかし、この三角海域には宇宙人が地球を通り抜けるための「ワームホール」が存在し、消息をたった船や海もそこから別世界へと移動したのではないかと信じる人々がいる。バハマ諸島の海中には、ブルーホールと呼ばれる海底に沈んだ洞窟(深さ約200メートル)がある。そのどこまでも青く、深く、神秘的な様子は、地球上のものとは思えない程に美しい。これをワームホール(時空のある一点から別の離れた一点へと直結する抜け道)だと言われたら、なんだか本当に信じてしまいそうな気になってくる。

8、宇宙人による誘拐説
宇宙人による誘拐説は、最も信憑性がない一方、最もポピュラーでもある。1967年、ナショナルジオグラフィック協会が同エリアの不可思議な現象について特集し話題になった。

同協会が宇宙人説を主張したわけではないが、宇宙人説でも持ち出さない限り説明がつかないと人々は考えたのだ。そして、宇宙人が人間を誘拐するために、船や航空機の航行システムを妨害しているのではないかという噂がひろまった。このストーリーはその後も長く語り継がれ、後に、人類と宇宙人のコンタクトを描いたSF映画「未知との遭遇」のなかでも「フライト19」のエピソードが取り上げられている。

先にも触れたが、アメリカ海軍TBMアヴェンジャー雷撃機(フライト19)は、同海域上で訓練飛行中、突然消息を絶った。さらに救出に向かったその他の軍用機も原因不明のまま突如としてレーダ上から消え失せてしまったのだ。その後の大規模な捜査にもかかわらず、乗務員19人も、レスキュー隊のメンバーもすべて行方不明のまま、機体の残骸すら見つけられなかった。文字通り跡形もなく消えてしまったのだ。火星に連れ去られたという説を誰が完全否定できるだろうか……?

7、人間による破壊攻撃説
もっともらしい一方で、より悲劇的なのが、人間による破壊攻撃説だ。船舶や航空機などの不慮の事故は、襲撃によるものではないかとの声が多数あがっている。「フライト19」に関して言えば、攻撃により航空機が墜落したという報告はないものの、この説を信じるものは多い。

たとえば、侵略行為や海賊行為による襲撃など、世界大戦時には、攻撃による多数の惨事が記録されている。しかし、戦時中の混乱であれば、人知れず海に沈められた船や航空機は、より無数に存在すると考えるのが妥当だ。そして、現在に至っても、麻薬・人身売買が絡んだ海上の襲撃戦や、商船・漁船を狙った海賊事件は、取締りの目を盗んで横行しているそうだ。

6、メタンガスの発生による説
バミューダトライアングルにおける謎の失踪事件について、メタンハイトレードとの関連が指摘されている。メタンハイトレードとは、天然ガスの主成分であるメタンが海底下でシャーベット状に固まったもので、同海域の海底にも大量に存在している。

海底で泥火山が噴火し、メタンの泡が大量に発生すると、船は浮力を失って沈没する。仮に船が沈み、その残骸が海面に浮き上がってきたとしても、瞬時の内にメキシコ湾の強い海流に流されてしまう可能性が高い。また航空機に関して言えば、エンジンがメタンを吸い込むことで不完全燃焼を起こし、出力低下して墜落するのではと考えられている。

アメリカ地質調査所によれば、メタンハイドレートは世界中の海底に大量に蓄積されているそうだ。その一方、同海域では1万5千年以上にわたってメタンを含むガスの噴出はしていないと報告されており、真偽のほどは定かではない。

5、地磁気による影響説
船や航空機の事故原因の1つとして、磁気コンパスや航行システムの不具合があげられる。そのため、バミューダトライアングルの謎を地球の磁気異常と関連付ける説がある。

通常は僅かなズレがある地球上の真北(北極点の方向)と磁北(コンパスで表示される北)が、同エリアでは、地磁気の異常により、ぴたりと重なるという主張が多々あるのだ。これが磁北に頼って航行する航空機や船のシステムを混乱させているとは考えられないだろうか?

また、地磁気の影響と関連し、「電子霧説」という理論もある。これは地磁気が変動する際に、内部が帯電した電子霧が発生するというものだ。この仮説を立てたブルース・ジャーノン氏は、同エリアは磁場の影響を受けやすいとした上で、飛行中の自らの経験に基づき、「電子霧」の発生によりワームホールができ、この近辺を飛行する航空機や船舶が瞬間移動すると主張している。

4、メキシコ湾海流による説
同海域を流れるメキシコ湾流は、北赤道海流に起源を持つ世界最大の海流だ。幅は狭いところでは40~50マイル(72キロ~89キロ)ほど。大変強い海流で、天候状況により、早いときでは、時速5.6マイル(秒速2.5m)の勢いで流れる。それ程の強勢であれば、墜落した航空機を瞬く間に押し流し、船の経路を狂わせることもたやすいだろう。

さらに同海底には世界で最も深いとされる溝があり、その深さは場所によっては8千500メートルにもなる。溝の底に沈んだ船や機体は永久に浮かんでこない可能性が高い。また、メキシコ湾沖では約24メートルもの津波が観測されたこともあり、この海域で遭難したら最後、その残骸を見つけることは、あらゆる面で困難なのである。

3、天候と荒波による説
バミューダトライアングルを含む、メキシコ湾海域は巨大ハリケーンの発生地としても有名だ。ハリケーンによる巨大津波のみならず、同地域の天候は変わりやすく、荒波も多い。この天候こそが、海難事故の原因だと多くの学者が主張している。

イギリス大手保険会社、ロイズの海上情報サービスで働くノーマン・フック氏は、「これらの現象はあくまでも天候に由来した事故。バミューダトライアングルなどというものは存在しない」と、きっぱり断言。

荒波や、巨大ハリケーンの猛威により、多くの船が遭難し、石油プラットフォームが水浸しになっているのは事実だ。衛生による最近の調査では、海洋沖で、80フィート(24メートル)の巨大津波が観測されている。

2、単純な操縦ミスによる説
実のところ、バミューダトライアングル内で起きた遭難事故は、すべて人間による単純な操縦ミスであるというのが、現在の通説だ。操縦士が、平衡感覚を喪失したり、知覚の混乱を起こすのは稀なことであるが、その稀なことは稀に起こるのだ。

そして、そのような事故の87パーセントが、致死率の高い大惨事になる。事実、同海域は他に比べても圧倒的に交通量が多いこともあり、操縦ミスによる事故の確率もその分増えると考えるのが自然だ。しかし、バミューダトライアングルにおける不可解な事故を、すべて「操作ミスによるもの」と決定づけるのもどうだろうか……? 実は、そこにはさらに信憑性の高い憶測が隠されている。

1、完全なる伝説
さまざまな怪奇現象や不可解な事故が噂されるバミューダトライアングルの謎を解く上で、最も信憑性の高い説は、「説明がつかない」という説だ。同エリアで起きたとされる不可思議な現象は、20世紀初頭に、船乗りが始めた噂をもとにした完全なる作り話だと言われている。

もともと、コロンブスの書記に同海域上で、「奇妙な光が揺れ動いていた」「羅針盤の異常があった」「上空に炎が見えた」などと書かれていたことが、このような噂の大本にあるようだ。これらの噂が、何百年もの時を経て、次第に広まり、誇張され、さらには近隣で起きた事故までが、まるで同エリア上で起きたかのように伝えられるなどして、壮大なミステリー仕立てあがってしまったのである。

コロンブスが見た「奇妙な光」とは、今は絶滅したタイノー族が、煮焚きをするのに起こしていた炎だったのではないかと考えられる。羅針盤は星の移動を正確に読み取ることに失敗したと言えば説明がつくし、「上空の炎」は恐らく流星を目撃したのだろうと推測できる。実際、隕石の落下を海上から目撃することは、めずらしいことではないそうだ。

結局のところ、バミューダトライアングルの最大の謎は、なぜバミューダトライアングルがこれほどスケールの大きな伝説になったのか? ということかもしれない。少なくともこの伝説が、これだけ長く語り継がれ、人々をひきつけることになった理由に関しては「説明がつかない」のである。

参照元Toptenz.net newsnews.org (英文)