省エネが叫ばれて久しい今日この頃だが、エネルギー問題は日本だけでなく、世界のもっとも憂慮すべき問題のひとつである。そんななか、夢のような交通手段で通勤する市民が中国各地で出没している。

トップスピードは時速60キロ、税金不要、ガソリン不要、お財布にも環境にも優しいうえに渋滞知らず。その交通手段とは馬だ。「お馬通勤」を始める人たちが増えているという。

古都・西安にほど近い陝西省咸陽市(せんせいしょうかんようし)。車道を馬に乗って颯爽(さっそう)とかける男女に市民はクギ付け。お馬通勤しているのは会社社長の賀(が)さんと、彼の秘書である。賀さんは100万元(約1200万円)もする高級車を何台も所有しているが、この2年間特別な事情がない限り、会社には馬で行っているそうだ。

お馬通勤について彼は「馬は初期投資や餌代など、コストが車よりはるかに安いことが魅力です。それに環境にもいいし、健康にもいい。最大のメリットは、ラッシュや渋滞に巻き込まれる心配がないこと。さらに、ガソリンを入れる必要もなく、車検も違反切符を切られることもないことですね」と語る。

ただの道楽かと思いきや、かかるコストやメリット・デメリットを熟慮したうえでの選択とのこと。さすが会社経営者である。そんな彼のいちばんの楽しみは、通勤中に人々の驚きや羨望のまなざしを浴びることだそうだ。何とも言えない快感を味わい、すっかり癖になってしまったらしい。

ちなみに、馬で出勤するのは彼らだけではない。最近、首都・北京市でも渋滞する車の合間を縫って、お馬通勤集団が現われている。交通警察隊によると、中国では家畜に引かせた荷車を公道で走らせることについての規定はあるが、公道を動物に乗って走ることについては、特にルールが定められていない。危険が伴うだけに警察も頭を悩ませている。

なお日本の場合は、公道で馬に乗ること自体は合法だ。ただし、日本の道路交通法によると馬は自転車と同じ「軽車両」扱いとなる。飲酒乗馬、傘差し乗馬、信号無視等は罰則の対象になるのでご注意いただきたい。

参照元:三泰咸陽房産網捜狐視頻新浪新聞(中国語)