2008年、中国において乳児用の粉ミルクに有害物質メラミンが混入していた「毒ミルク事件」。以来、中国産の粉ミルクの信頼は失墜。多くの母親達が「安全には変えられない」と、日本を始めとする割高な外国産のものをこぞって買い求めるようになった。

だが、東日本大震災以降、頼みの綱の日本産粉ミルクも品薄が続いている状態。そんな中、オークションサイトで自分の余った母乳を販売しようとする母親達が出現した。

出品者は江蘇省杭州市の女性。商品ページには「杭州市のみなさん、うちには今年2月25日に生まれた赤ちゃんがいます。子供は2カ月ちょっとですが、私は母乳が多くていつも余ります。余ったものは冷凍しているので、もし必要なお母さんがいたらご連絡ください」とある。

母乳は出品者本人のものだそうだ。1袋250ミリリットルで価格は55元(約690円)だ。保存袋は韓国製の高品質なものを使用。また、生鮮食品のため配送も杭州市内限定と、安全性に配慮していることをアピールしている。

さらに、「冷凍では不安!」という人のためには、「うちに来ていただいてその場で搾乳することも可能です」と柔軟な対応を見せている。

同様の出品者は中国各地におり、相場は1袋40~60元(約500円~750円)程度。外国産粉ミルクと比較するとお手ごろ価格だが、流通量はまださほど多くはない。

このネット販売について、乳児のいる親の意見はというと、「余って捨てるものだったら、他人の子どもにあげた方がいい。まぁいいのではないか」、「うちも近所の人にもらったことはあるけれど、見ず知らずの人のはちょっと……」など。ネット販売については賛否両論だが、他人の母乳をもらうことについては特に抵抗はないようである。

なお、専門家は「母乳は粉ミルクより栄養に優れており、他人の母乳を赤ちゃんに飲ませること自体には問題はない。だが、ネットオークションとなると、運送中の成分の変質や母乳提供者の健康状態など品質の管理ができないのでお勧めはしない」とのこと。栄養分よりもまず安全性を重視するよう注意を促している。

参照元:捜狐新聞(中国語)