福島県の原発事故から派生した風評被害が問題になっています。連日ニュースでもやれ、水が牛乳がほうれん草が、放射能基準値がどうとかそんな話題ばかりなので、国民がナーバスになるのも仕方が無いかと思いますが、やっぱり悲しい風評被害。

 事故現場近くから非難した児童が、転校先の小学校で「放射能が伝染る」と言われたことは、ニュースでも大きく取り上げられ、風評被害の残酷さを物語ました。ここまで、心の痛い出来事でなくても、メディアに取り上げられない小さな風評被害? とハテナマークをつけてしまうような、出来事が巷には、ちらほらあります。今回はそんな小さな風評被害を紹介します。

「心配性なおばあちゃん」
 今年の3月下旬。とあるお母さんが2歳になる孫をつれて、いつものようにおばあちゃん宅に遊びにいきました。出迎えてくれたおばあちゃんが開口一番に言ったのは、「あなたたち、お風呂に入りなさい! 放射能物質は水で洗い流せるから!!」おばあちゃんのまじめな表情に従うお母さん。お昼前におばあちゃん宅で母子共々、入浴したそうです。

おそらく、ニュース報道で「体の外側についた放射能物質は水で洗い流せます」と見、「じゃあ、外から帰ったら洗わないと、体についたままなのでは!?」と不安になったのでしょう。その後、帰り際におばあちゃんは「家に着いたら、お風呂に入りなさい。頭も洗うのよ、もう1回ね!」と、心配そうに言っていたそうです。

ちなみに、このお母さんが住んでいたエリアは原発の事故現場から遠く離れた土地で、空気中の放射能物質の心配ないと言われていた場所でした。このくらいであれば、心配性なおばあちゃんのお話。気持ちは分からなくないよね。と思えますが、こまった勘違いもありました。

「電子レンジに恐怖する主婦」
それは都内に住む某主婦の勘違い。先の地震のため、電子レンジが落下して故障。修理のために電気屋さんを呼んだ、とある主婦と電気屋さんとのやり取りを紹介します。

「電子レンジの扉が落下の衝撃で変形していて、閉まらないですね。扉を交換しないと」と電気屋さん。「え、機械が壊れちゃったの!?」とその主婦。「いえ、扉の破損なので、本体は大丈夫ですよ。『電子』はちゃんと出てますから、扉が直れば使えます」。そのセリフに、驚き顔の主婦から出たひと言は……。

「電子が出てる? 電子ってナニ!? まさか放射能!! イヤ怖い、これ(電子レンジ)持ってかえってーーー!!」そう、叫ぶ主婦。電子と放射線を間違えるとはすごい勘違いですね。そのあと、この主婦が新たに電子レンジを買ったかどうかは不明ですが、日ごろ気にしていなかったものまで、思い込みで危険に見えてしまうとは、風評被害は恐ろしい!

いろいろな情報が行きかいますが、せっかくの情報社会、正しい知識をゲットして、風評被害を起こす側にならないよう、気を付けたいものですね。

(ライター=山田マヤ)
寄稿:Pouch