元格闘家であり作家活動でも知られている、須藤元気氏。彼は今、音楽とダンスパフォーマンスで日本を元気づけようとしています。

あらゆる分野へ挑戦し続ける須藤氏が試みているのが、テクノ・ミュージックと格闘家時代の入場シーンで魅せた独自のダンスパフォーマンスを融合した、音楽プロジェクトWORLD ORDERです。この活動を通して須藤氏は「日本全体が、希望を持ち変革していくこと」を訴えかけます。

元々この音楽プロジェクトは震災前の昨年に発足されたもの。今回日本で起きた未曾有の災害を受けて、被害を受けたすべての人と日本全体、そして世界に向けて、新たな作品が制作されました。

それが「MACHINE CIVILIZATION」。この作品に対し須藤氏は「いま日本で起きている地震、津波、原発という前代未聞の震災は今後、どのようにでも変わると思います。そこで僕なりにメッセージを届けようとWORLD ORDERで表現しました」と語っています。

作品中の、まるでスローモーション画像のような独特の動きと、機械仕掛けのような硬さと人間ならではのしなやかさが共存しているダンスは、フランスなど海外でも評価されているそうです。

数名のサラリーマン風の男たちが、空港から車に乗り込み、煙突から煙が立ち上る工場に降り立つ様子は、どこか原発へ作業に行く作業員を連想させます。見方によっては、この有事の最中、毎日会社へ出勤するサラリーマンとも捉えられるでしょう。とにかく、誰もが必死に戦っている、そんなイメージを受けます。

パフォーマンスを通して、須藤氏は「希望」と「変革」を訴えています。自然災害に人災も加わった今回の災害はとても重く辛く悲しいものですが、文明の転換期だと捉えて、世界中が現状の社会や経済・政治のシステムを考え直すときが来たのだと考えているようです。

「世界は変わりません。僕ら一人一人が変わるのです。そうすれば世界が変わります」と、須藤氏は言います。意識を変えて、それぞれが前を向けば、世界は変わる。前へ前へとゆっくり前進していくWORLD ORDERのダンスが、その思いを示しています。

震災後4週間が経とうとし、僅かに気持ちが落ち着き始めている今、私たちは前を向く時期に差し掛かっています。「MACHINE CIVILIZATION」は、そんな思いを感じさせてくれる、とても力強い作品です。音楽もとてもクールなので、ぜひ一度動画をご覧になってみてはいかがでしょう。

寄稿:Pouch

参照元:visualnews.com