寝不足が判断力や集中力を低下させるというのはよく聞く話だが、ギャンブルの結果にも影響を及ぼすことが実証された。賭け事好きの人には気になる内容である。

神経科学雑誌『Journal of Neuroscience』によると、睡眠不足の脳では楽観的なギャンブルをしてしまう傾向があるとの研究結果が出たという。

一晩中起きていた人に金銭がらみの判断をさせたところ、潜在的な損失額よりも最大利益額を意識する傾向が見られた。つまり「これくらい負けるかも」という気持ちより、「勝ったら最大でこれだけ儲かる!」という思いが強くなり、引き際を逃してのめりこむ要因となるのだ。

実験内容はこの通り。健康な成人29人に、「ぐっすり眠った翌日の朝8時」と、「一週間後に一晩寝ずに迎えた朝6時」という2通りのシチュエーションでギャンブルをさせ、その際の脳の活動をモニターした。

十分に休息をとった状態では負けを最小限に食い止めることができた被験者も、睡眠をとらない状態だと損失をあまり考えず、勝ち金が大きく増える賭け方に出た。このとき脳内では悪い結果より良い結果を判断する領域が活発な活動を見せた。

睡眠不足は勝つ可能性をより大きく見せ、負けが大したことでなく感じさせるなど、楽観的に偏った脳の状態を作り出し、金銭の損得計算を狂わせると考えることができる。それが本当ならカジノが客を夜通し遊ばせたがるのもうなずける。酒類の無料提供、きらびやかな照明、窓のない部屋。時間の感覚を無くして寝不足の頭で挑むと、いつの間にか強気になってどんどんベットすることになりかねない。

ちなみに、コーヒーなどの刺激は覚醒状態の回復には役立つが、判断力などの認知面には影響しないとのこと。賭け事や投資話には、とにかく良く寝て挑もう。

photo:flickr sidewalk flying
参照元:TIME.com(英文)