福島第一原発事故。各紙で枝野官房長官が気象庁に放射性物質の拡散予測の公開を指示したと報じられているが、日本に先駆けて台湾の政府直属の最高学術機関・中央研究院が「福島原発放射能塵(ほうしゃのうじん)拡散予報図」を発表した。放射線に汚染された空気中のチリの濃度と拡散予想を動画形式で見ることができる。

予報図によると、放射能塵は4月6日から台湾に到達し始め、7日には台湾全土をすっぽりと覆われている。放射能塵は日本列島を中心に北はロシア、西は朝鮮半島、南はフィリピン、ベトナムにまで到達するという。台湾中央気象局も同様の予測を立てている。

中央研究院は公開にあたり「これはシミュレート結果であり、観測値ではない。参考にとどめてほしい」と注意を促している。

この予報図は、「福島第一原発で大規模な放射線漏れが起こり、半径20キロ圏内で1時間に100マイクロシーベルトの放射線が検出された」という前提の下、風向、気圧等の気象条件を加味し作られている。

このシミュレーションは信憑性が高いとされているが、気象状況に大きく左右されるそうだ。つまり天気予報が外れれば、シミュレート結果と実際の観測値とは異なる可能性があるということだ。

また、日本列島について言えば、被災地以外でも8段階のうち7段階目の放射能塵(ほうしゃのうじん)濃度予報が出ているが、7段階目の範囲は毎時10マイクロシーベルト~100マイクロシーベルトと他の段階に比べると広く、数値という点においてはあまり参考にならない。拡散範囲の参考にとどめておくべきだろう。日本気象庁による拡散予測の公開が待たれる。

参照元:中央研究院 環境変遷研究センター APPLE DAILY 聯合新聞(中国語)