広東省在住の男性が、借金のカタに臓器を売った体験談をメディアに語った。片方の腎臓と引き換えに手にしたのは4000ドル(約34万円)。

ポーカーゲームにハマり、3000ドル(約25万円)近く負けてしまった胡さん(26)。溶接工の月給400ドル(約3万3700円)では高利子の借金を返済するのは難しい。そんな時ある考えが浮かんだ。「腎臓を売ってしまおう!」と。

インターネット上で臓器売買の業者を検索し、何十人もの中から「信頼できそうな」仲介人を選んで自ら連絡。山東省に出向いて行くと、一つ6000ドル(約50万円)で腎臓を買い取ると告げられた。胡さんのほかにも金に困って臓器を売りにきた若者が他にも数人おり、健康診断をクリアした「売り手」の情報はバイヤー向けにオンライン開示された。しかし急に怖くなった胡さんは逃げ帰ってしまった。

仲介人からの度重なる叱責の電話と変わらぬ借金苦の果てに、結局山西省の腎不全患者のもとへ再び出向いた彼。出迎えた別の仲介人は、自らも二カ月に腎臓を売った男だった。男が術後の痛みに苦しむ様を目の前にして、胡さんは「やっぱりやめたい」と懇願。病院を出ようとしたが、手下たちに無理やり手術室へ連れて行かれた。

麻酔から覚めた胡さんの体からは左の腎臓が取り除かれており、銀行口座には仲介人がピンハネした2000ドルを引いた4000ドルが入金されていたという。その後、自分の腎臓の買値が4万7000ドル(約395万円)だったことを知り、仲介人に電話したが繋がらなかった。三カ月経った今も、倦怠感と血尿、血便が続いているそうだ。

証言によりこの病院には現在捜査が入っており、看護婦が一人逮捕されている。

もちろん中国ではこのような臓器売買行為は違法である。かつて移植に使われる臓器は死刑囚のものが主だったが、2007年の法改正により死刑執行数が激減し、それに伴い臓器売買マーケットが急成長したと見られている。借金苦からの自分の「安売り」、このような臓器売買が横行しているとは背筋が寒くなる話だ。

参照元:NBC NEWS(英文)