中国では甲状腺疾病の原因となるヨード不足を補うため、ヨードを添加した食塩が一般的に売られている。今回の福島原発事故では「ヨードで放射能が防げる」との噂が流れたために各地で買いだめパニックが発生した。そんな中、6.5トンものヨード食塩を買いだめした男性が登場、ネット上で痛烈なブーイングを浴びた。

甘粛省蘭州市に住むこの男性は、原発事故の後でヨードに関する噂を聞きつけて一度に6.5トンのヨード食塩を購入した。買いだめ騒動真っ最中に、自宅が食塩袋で埋まりそうなほどの「大人買い」をした男性の話題は、すぐに地元メディアから全国メディアに広まった。そして、ネット上では個人消費レベルの買いだめ量ではないとみなされ、「転売目的だ」「返品するんじゃねーぞ」と大ブーイングを浴びることとなった。

かくして「時の人」となってしまったこの男性、しばらく沈黙していたが、パニックが収束に向かうと再びメディアに登場した。今は案の定持て余した塩の山を売り歩くのに忙しいのだという。世間から冷たい視線を浴びせられながらも「やさしい市民や食堂の人が市価で引き取ってくれた」そうで、6.5トンあった「在庫」はすでに10分の1まで減ったとのこと。

結局今回の買いだめで1万元(約12万円)近い損が出たと語る男性は「金を出して勉強をした」と反省を口にする。しかし、その反省はあくまで「デマに乗った」ことに対してであり、投機目的という疑問については「自分はデマに踊らされた市民の一人」とかたくなに否定し続けた。

参照元:南方網(中国語)