コスモ石油火災事故に関して、デマのチェーンメールが広まったことは記憶に新しいが、日本国外、特にアジア諸国でも同様にデマのメールが月曜日ごろから横行している

その内容は、「福島第一原子力発電所から漏洩した放射能が日本国外へも到達している」、「考えられる放射能による影響に対して、必要な予防措置を」など、放射能に対しての警告であり、イギリスの公営放送であるBBC(英国放送協会)からの発信と語っている。しかしもちろん、BBCはこのような警告は一切発していない。

このチェーンメールにより、特に混乱が起きているのはフィリピン。放射能についての噂が広がり始め、一部の労働者や学童は帰宅させられたこともあったという。この事態を重く見たフィリピン政府は、公式に噂の否定をすることとなった。

今回の日本の震災のように、徐々に実態が明らかになる惨事を利用し、詐欺まがいの電子メールが増えることはしばしば発生する。目的はユーザを騙してマルウェアをダウンロードさせたり、単にパニック状態を広めようとする愉快犯であったり、さまざまである。

アメリカの公的コンピュータ監視組織であるUS-CERT(The US Computer Emergency Readiness Team)は、コンピュータユーザに対し、ニセのウイルス対策や日本の震災と津波による被害に関してのフィッシング攻撃だけでなく、電子メール詐欺に注意するよう伝えた。US-CERTによると、このような詐欺メールには、ユーザをフィッシングサイトやマルウェアを含んだサイトへ導くリンクが貼られていたり、ファイルが添付されていたりする可能性があるという。

フィリピンでは、科学技術省が記者会見を開き、例え日本における放射能レベルが上昇し続けても、フィリピン国民は安全であることを発表し、国民を安堵させた。

なお、デマのチェーンメールの全文は以下の通りである。

BBCニュース速報:日本政府は福島の原子力発電所で放射能が漏洩したことを確認した。アジア諸国は必要な予防措置を取る必要がある。雨となった場合、最初の24時間は屋内にとどまること。そしてドアと窓を閉めること。放射能は甲状腺にまず影響が出るため、頸部の甲状腺あたりの皮膚をベタジン(ヨード製剤)で拭うこと。そして、更なる予防措置をとること。放射能は本日の午後4時ごろ、フィリピンに到達する可能性がある。雨に濡れないようにすること。予期せず雨になってしまった場合、たとえ霧雨でも傘やレインコートを使用すること。やけどや脱毛症、さらにガンを引き起こすこともある放射性粒子が雨に含まれている可能性がある。

参照元:BBC(英文)