みなさん、夜空に輝く星を数えたことはあるだろうか? 星はいつの時代も夜をロマンチックなものにし、恋人たちを照らし続けてきた。しかし今、その夜空の星が見えなくなってきているというのだ。

そう訴えるのは、イギリスのCampaign to Protect Rural England (CPRE)とCampaign for Dark Skies(CfDS)という二つの団体。 彼らの調査によると、83パーセントの人が夜空を見る際、光害の影響を受けているという。光害とは都会の過剰照明により、人や動物の睡眠パターンが狂ったり、田園地帯の風情が壊されたりすることをいう。

現在イギリスの地方自治体は、街灯に年間5億3200万ポンド(日本円で約700億円)ものお金を使っており、今の不況を考えるとその出費はかなり痛い。さらに、その街灯使用から出る二酸化炭素は、地方自治体が排出する二酸化炭素の5パーセントから10パーセントを占めるというのだから、光害問題に取り組むだけでかなりのお金と二酸化炭素が削減できそうだ。

そして今回、この光害を大臣たちや地方自治体に訴えるため、二つの団体はある集会を企画した。その集会とは、みんなで夜空に見えるオリオン座の星を数えるというものだ。星の数え方は、まずオリオン座の外郭を成す四つの星ベテルギウス、ベラトリックス、リゲル、サイフを結んで四角形を作る。そして、上記の四つの星は含めずに、その四角形の中にある星を数えるというもの。

CPREとCfDSは地域によってどれくらいの星が見えるかマップ化し、都市照明が夜空の見え方にどう影響しているのか検証するという。CPREメンバーのエマ・マリントンさんは「今回の調査結果を、大臣や地方自治体の説得に使いたいと思います。例えば、必要な場所で必要な時だけ照明が使われるよう約束してもらったりして、光害問題に取り組んでほしいのです」と述べ、今回の集会に対する意気込みをあらわにした。

2006年から2007年にかけて行われた前回の集会では、二千人近くの人が参加したのだが、その時に31個以上のオリオン座の星が見えた人はたったの2パーセント。54パーセントの人が9個以下の星しか見えないという悲惨な結果に終わったのだった。

さて、今回の結果はいかに? ちなみに参加してみたい方は、1月31日から2月6日の間の雲が少ない夜に、肉眼でオリオン座の星を数えてほしい。また星を数える時間は、夜の7時以降が望ましいとのこと。ぜひこの機会に、他の場所に住む友達と一緒にやってみて、あなたの地域の光害度をチェックしてみてはいかがだろうか?
(文=田代大一朗

screenshot:cpre.org.uk

■参考リンク
DailyMail(英文)
Campaign to Protect Rural England (CPRE)(英文)