最新の研究で恋に落ちる早さが判明した。その早さ、わずか0.2秒。「目と目が合った瞬間にビビビ」などという例えを耳にするが、どうやら本当にビビビと電流が走るような早さで、人は恋に落ちてしまうようだ。

アメリカのシラキュース大学のステファニー・オルティグー教授のチームは、最新の分析方法で人が恋に落ちるときのメカニズムについて調査した。ジュネーブ大学とウエストバージニア大学のチームと合同で研究を進めた結果、人はわずか0.2秒で恋に落ちる事実を突き止めた。

恋に落ちた瞬間、脳は12の領域にドーパミン、オキシトシン、アドレナリンなどの物質が分泌され、多幸感を引き起こすという。これらのホルモンはたったの0.2秒で脳内を駆けめぐるというのだ。また「神経成長因子」という神経細胞の成長と成熟に影響を与えるホルモンが一目ぼれと関与していることも判明した。

この結果について教授は、「今回の研究により、恋愛についてさらに科学的な理解が得られた」と語っている。恋愛のメカニズム解明により、失恋や片思いを原因としたストレスやうつ病の治療に役立つものと期待されている。

さらに今回の研究で、「無条件の愛」についても科学的な理解を得られた。一般的に母親と子どもの間では、見返りを期待しない愛情が育まれるものと考えられている。このような感情を抱くと、脳の中央から全体の領域で一定の反応が見られたという。その反面、「激しい恋愛感情」は、報酬系や身体イメージを司る高次認識領域が反応を示した。

このことから、見返りを期待しない愛情は人間にとって原初的なものであり、この種の感情を抱くと脳は全体的に活発になるものと予測される。一方、恋愛感情は報酬系を刺激するため、相手からの見返りを得られないときの喪失感は激しいものになるようだ。

「恋する瞬間」という言葉があるように、恋は1秒にも満たない間に人の心を奪ってしまうようだ。

photo:flickr kozumel

■ 参考リンク
Falling in Love Only Takes About a Fifth of a Second, Research Reveals(サイエンス・デイリー)英文