新しい日本の玄関口として注目を集めている羽田空港。本格国際化となる国際定期便の運航開始日10月31日まであと少し!ということで、連日テレビで特集が組まれているのはご存じの通りだが、実は新滑走路(D滑走路)はセキュリティ的にはかなり甘い状態で、テロの標的になる可能性があるのだという。その理由は「巨大桟橋」とも呼ばれる、新滑走路の構造そのものにあった!

まず桟橋構造だと、滑走路の下に監視船などが入りにくいため、侵入された場合に発見しづらい。さらに桟橋の下にテロリストが潜られた場合も手が出せない。例えば、羽田空港の近くまでボート等で近寄り、そこからは武装したダイバーが新滑走路の下まで潜って潜入。頃合いを見計らって一気に上陸!というシナリオも考えられなくはない。そんな最悪な状態は、なんとしてでも阻止せねば!と、「日本海洋株式会社」が提唱するのが以下に説明するハイテク防衛案だ。

その1:カメラ付き小型水上ロボ「SONOBOT」による海上監視
プログラムによる自律航走はもちろん、遠隔操作もできる水上ロボットで新滑走路を付近をパトロール。カメラ付きの黄色いラジコンボート的なドイツ製「SONOBOT」ならば、監視船が入れない狭い場所も楽勝で入れる。これがディフェンスの第一段階。

その2:ダイバー探知ソナーを設置し、怪しい侵入者を逐一監視
ノルウェー製のダイバー探知ソナー「DDS 9000」を、海に囲まれた羽田空港ならびに新滑走路周辺に設置。怪しい動きをした物体をリアルタイムで探知し、動きやデータはPCによりモニタリングできる。ちなみにこちらの商品は、スペインの武装闘争でもスペイン政府が使用中で、時には軍艦の全部に付けてソナー代わりにも使ったりするそうな。世界一使われているダイバー探知ソナーだ。

その3:ダイバー阻止システム「HAI DIS」で水中テロリストをいぶり出す
いくら水の中に「テロリストがいる!」と分かっても、認識しているだけでは危機的状況は回避できない。そこで登場するのが水中音響装置「DIS」だ。爆薬などは使用せずに、水中での爆音を発生させることができる。水の中での爆音は、ダイバーにとっては強烈らしく、いずれは必ず浮かび上がてくるそうな。そこを確保! いわばオフェンスだ。しかし、ここまでしないと本当の安全は得られない。

攻守そろった3つの機器を駆使して羽田の安全を守ろうと、現在「日本海洋株式会社」は羽田空港に提案中だが、いまだ実現には至っていないとのこと。万が一のことが起きなければいいのだが……。

(取材=GO