7、8月はバカンスの季節。イタリアでは多くの人が2週間から1か月の夏休みを取り、海や山など避暑に出かける。通常、この時期のヨーロッパでは、日本と異なる風景が見られることになる。さて、今年のバカンスはどうだろうか?

同国観光省によれば、今夏バカンスに出かける国民は3700万人、国民の76%にあたるという。つまり国民4人のうち3人がバカンスに出かける計算で、その数値は昨年に比べて11%上昇しているとのことだ。同省は「今年上半期の国の収支状況は悪くない。国民の消費動向は減少気味だが、その分をバカンスの旅行にあてている」としている。また、「(同省は)外国客の誘致も積極的に展開し、その結果も表れている」と、国内の経済状況や同省の取り組みについて、ことごとく楽観的なコメントを発表している。

しかし昨今の不況下、今年度の国民平均所得額の減少傾向が公表されるなか、観光省の発表に対して、多くの国民が首を傾げている。職探しに苦労する若者、高齢者、ホテル関係者等からは「バカンスに出かけることなどできない現状をどう把握しているのか」「このコメントは信じ難い」との声が寄せられており、むしろ国民の反応は大変厳しいものといえる。

政府と国民の両者間に温度差が感じられる、と思うのは月並みな感想だろうか。だがこれはイタリアに限ったことでもなさそうだが…。

記者:白浜亜紀(from cocolognews)