食べるラー油はどこでも売っているが、そのなかでも幻のラー油とされる「石垣島ラー油」をご存じだろうか? この「石垣島ラー油」は、沖縄・石垣島の辺銀(ペンギン)食堂のオーナー・辺銀暁峰さんが開発したもので、約10年前の2000年に販売がスタートして以来、絶大な支持を得ている人気のラー油となっている。

島唐辛子、食塩、黒糖、ウコン、ヒハツモドキなどベースに10時間以上かけて作り、手作業でひとつひとつ生産するため、入手が困難でプレミア価格まで付くようになった。記者は実際、この入手困難な幻のラー油を食べるべく沖縄県石垣島に飛び立った。

まずは、辺銀食堂へ向かい購入が可能かスタッフさんに尋ねると「予約制とさせて頂いておりまして、現在は4カ月以上かかります」とのこと。ひぇーーーー! なんと4カ月待ち、トホホ。もう絶対入手できないとテクテクと石垣の市街地を歩いていると、「石垣島ラー油」を販売している露店があるのではあ~りませんか!

そしておばさんに「これ800円ですか?」と尋ねると「なわけねーやな」という回答が。そして、ボソッと「1200円だよ」とおばさんがつぶやく。さらに私が「本物ですか?」と一応聞くと、「そんなこときくなら買わなくてええーよ」と超強気発言、結局購入はなんとなく諦めた。

店頭には3本しか置いてなかったが、店舗裏には数本の在庫があるようで、転売目的で購入しているようだ。恐るべし、石垣島ラー油! 一気に10本も購入する客がいるようで、それを阻止するために3本を基準に店頭に置いているようだ。

しかしながら、最後の最後で運が回ってくる! なんとなんと、石垣島空港の売店でこのラー油が販売されていたのだ! 他のものとセットで販売されていたが、値段もつり上げられてなく、定価の金額で購入できたのだった。「ヤッタァ~!!」と、 心の中で雄たけびをあげる私。

そして、さっそく試食タイムへ。とりあえず豆腐にかけて食べてみたのだが、おやおや、味がまったくしない……。仕方ないので醤油をかけると、これはオイシイ~! 従来のラー油との違いは「とても香ばしい」ということ。

そして、油っこくもなく、まろやか。これは人気商品だけのことはありますよ、奥さん。いつもとは違うスピードで豆腐を食べてしまったのでありました。ただ、最後にひとつだけ注意を。あまり期待をかけすぎると、「こんなものか」と感じてしまうかもしれない。過度な期待はホドホドに。