【衝撃】オリラジのネタ「あっちゃんカッコいい」に隠された秘密! 中田敦彦は本当に “カッコいい” のか突撃取材してみた!!(その2)

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あっちゃんがついに重い腰を椅子から上げようとした……その時! どこからともなく声が響いた。「そこまでダ!」と。

──だ、誰だ!!

「俺、ボブ

──マジで誰?

ボブ「俺はナカータのSPダ。今、お前の脳内に直接話しかけてル。よろしくな!!」

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──よ、よろしく……

・ルールに厳しいボブ

ボブ「挨拶も済んだところでルールを守レ。ナカータとぷよりたければ、ぷよクエゲーム内で行われる予選イベントを勝ち上がってこい。もし、どうしても今ここでやると言うなら、ボーイの人生もここまでだ。俺のマグナムでダンシン・イン・ザ・ヘルすることになるZE」

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──予選大会なんてあったのか。それは俺が悪かったよボブ。だからそのマグナムをしまってくれ。

ボブ「OK! 分かれば良いのさ。物騒なこと言って悪かったな。俺、ルールを守らねぇヤツが嫌いなんだ。そう、あれは俺が10歳の時……グフッ!

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──どうしたんだ!? ボブ!

ボブ「ファック……どうやら力を使いすぎちまったようダ。最期にお前みたいな男に会えてよかったZE。グッドラック、カミカゼ・ボーイ。地獄で……会おう……ガク

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──ボブーーーーーーーーーーーーー!!! その後、いくら呼びかけてもボブから返事はなかった。無茶しやがって……。あっちゃんの目にも涙が光る。その時私は理解した。あっちゃんが自分の手を汚さなかったのは、ボブを大切に思っていたからだということに。
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・ボブの死は無駄にしない

ボブの死を越えて再び対峙する2人。だが、あっちゃんが私を見る目はさっきまでと明らかに違う。「この男とは決着をつけなければならない」そう言いたげである。やっと私を倒すべき相手として認識したというわけか。一方の私もここで引くわけにはいかない。
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そこで今回は、「いっせーの、せっ!」で決着をつけることにした。掛け声とともに親指を立てるアレだ。さっそく、じゃんけんで順番を決めた後、両手をグーにして突き合わせる。先行は私。いっせーのーで、にっ!
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私の先制攻撃をかわした後、返す刀で切りつけてくるあっちゃん。いっせーのーで、いち! 紙一重でかわす。そんなヒリヒリした攻防が続く中、あっちゃんの鋭い眼光で走馬燈のように10年前のことがフラッシュバックする──
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当時、私は20代前半。音楽でプロを目指して、大阪から上京してきたもののバンドメンバーがなかなか見つからず、プロギタリストのアシスタントをしていた。深夜遅く、プロギタリストを機材車で家に送った帰り道、くじけそうになる心を奮い立たせてくれたのが、車の中で聞いていた同い年の芸人のオールナイトニッポンだった
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聞き始めは、同い年にもかかわらず大成功を収めたそのコンビへの嫉妬だったように思う。「どれくらい面白いのか見てやろう」と。だが、たくさんあった看板番組が次々に終了していく中で、彼らがラジオで漏らす本音は間違いなく同い年で、気づけば毎週楽しみにしている自分がいた。仕事がない日は駐車場でニッポン放送を聞いた。
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彼らの語る「このままでは終われない」という気持ちに何度励まされたかわからない。そんな人の前に私は今立っている。……いや、10年前から私はこの人の前に立っていたのかもしれない。いっけェェェェエエエエ!!!!!!
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……後日談。誰もいなくなったホールにドタンバタンという音が響く。ステージに立っているのは2人。私と篠原さんだ。全てが終わった後、ウロウロしていた篠原さんを捕まえて、ガチで投げてもらうようにお願いした。私は気合いを入れなければならない。なぜならもう一度あっちゃんに会わなければならないからだ
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・なぜ「あっちゃんカッコいい」なのか?

負けた直後、ずっとファンだったことを伝え、なぜオリラジのネタは「あっちゃんカッコいい」なのかを聞いたところ、彼は下記のように真摯に答えてくれた。

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中田敦彦「僕は子どもの頃から蒲田行進曲が好きだったんだけど、最後に『銀ちゃんカッコいい』というセリフがある。それで『男性が男性のことをカッコいいと言うのは凄く良いな』と思ってた。日本人にはそういうことを美徳ととらえるカルチャーがあるのかもしれない……と。

あと、デザイナーの山本寛斎(やまもとかんさい)さんの影響かな。寛斎さんが若い頃に自分のコレクションを開いた時のことなんだけど、デザインした服を着てモデルさんが出てきても、無名だから歓声が上がる感じではなかった。その時、寛斎さんは自分自身で『その服カッコいい!』と一番後ろから大声で叫んだという話があって、そのマインドも僕は非常に好きだなあと。

責任を取ってるというか生命力を感じるのが良いと思う。その2つから『あっちゃんカッコいい』の着想を得た」

──とのこと。最後の別れ際、あっちゃんは言った「励みになりました。また、会える日を楽しみにしてます」と。そこには、ぷよクエのCMで「誰か、私を倒してくれませんか?」と挑発する孤高のカリスマとは違う、同い年の青年の素の表情があった。

これは、予選を勝ち上がってこいという彼なりのエールだ。今こそ、万感の思いを込めてこのセリフを言いたい。あっちゃんカッコいいーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!

参考リンク:『ぷよぷよ!! クエスト
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.