いまだ某メーカーの『食べるラー油』は品薄状態だというが、グルメな人たちからすると『食べるラー油』はもう時代遅れのようで、すでに新たな商品に注目しているという。それは創業明治26年の久原本家『茅乃舎』(かやのや・福岡県)が販売している『生七味』(なましちみ)だ。

この『生七味』、自社栽培の赤唐辛子を使用し、長崎や宮崎産の黄ゆずなどを含んでおり、そのほか国産の厳選材料をブレンドしたもので、まさに生の状態の七味。鍋、うどん、そばなどの薬味にはもちろんのこと、ご飯にかけても絶品の『食べる調味料』として人気があるのだ。

今回はこの『生七味』を入手し、さっそく炊きたてご飯にのせて食べてみた。ご飯の湯気とともに山椒とゆずが香りだつ。辛みもしっかりしており、ごまや青のりなどの香りがほんのりあとにつづく。生になると七味はここまで違うのかと驚かされる。

炊きたてご飯の次はお茶漬けにしてみた。お茶に山椒などの風味が染み込み、美味しい出汁となってご飯の味を演出してくれる。そのほか、そうめんや冷や奴の薬味として、また卵ご飯に混ぜたり、和風パスタにと様々な料理に試してみたが、どれも体験した事のない新しい美味しさを堪能できた。

『生七味』ならよいのかと近所のスーパーで見つけた他メーカーの『生七味』を試してみたが、茅乃舎の『生七味』の風味には遠く及ばずだった。一瓶あると料理の幅が広がる優秀な調味料。猛暑で夏バテ気味ならこの『生七味』がおすすめである。

ちなみに、最近はグルメなニュースが世間を騒がせている。たとえば、餃子がドカーンと大盛りになっている『スーパー餃子定食』、牛丼に味噌の風味をたっぷりと染み込ませた『味噌牛丼』、渋谷に設置された新鮮バナナ専用自動販売機、日本一インスタントラーメンを食べる女が絶賛する『素心らーめん』など、最近のグルメ業界は非常に面白い状態となっている。今後も、奇抜なグルメ商品が世間をにぎわせてくれる事だろう。

Photo by Rocket News24 Staff / 本誌記者撮影