【実録】「800万円の優子」が誘導してきた怪しい出会い系サイトに行ってみたらこうなった(その2)
ARISE

・まずは謎の人物「浦辺」が動いた

受信ボックスを確認すると、まずメールを送ってきていたのは浦辺だった。それも2連発。正確な時間と共に、以下に全文掲載する。なお、メールの文面は読み飛ばしてしまっても、ストーリー的に支障はない。

・浦辺1通目

【11/18 18:15 差出人:担当:浦辺】タイトル:受取りを希望されているとのことで私もお話を進めさせて頂きました。本日のお時間で手続きをする事は難しいのでしょうか?
「時間ばかりが経過していますがこのままではお渡しどころのお話ではございません。GO羽鳥さん、今の時間から進めたいと思いますので至急でご準備の方を進めて頂けませんか? 優子様からも本日中に必ず完了させたいとの報告を受けております。こちらでもすぐにお渡しする準備を整えておりますので折り返しのご連絡をお待ちしています。」

・浦辺2通目

【日時:11/18 18:15 差出人:担当:浦辺】タイトル:800万お振り込みにつきまして担当をさせていただきます、浦辺と申します。よろしくお願いします。
「申し訳ございませんがセキュリティの為にまずはお名前の確認をお願いします。こちらまでお名前をフルネームで記入しお送り下さい。」

――ここでのポイントは、浦辺が「折り返しのご連絡をお待ちしています」、「お送り下さい」と、2通に分けて「返信」を求めていることである。なぜ細かく返信を求めているのか、その理由は後述する。

・続いては優子4連発

浦辺2連発のあとは、待望の優子4連発である。悲しいことに、この出会い系サイト内でやりとりする優子の文章には「.」や変なスペースは入っていない。優子感が皆無であり、「本当に優子なのか?」と疑ってしまうレベルである。いずれにしても、優子が言いたいのは「怪しくないから早急に浦辺に連絡して処理をしてくれ」ということだ。読み飛ばしても支障はない。

・優子1通目

【日時:11/18 18:48 差出人:優子】タイトル:私はGO羽鳥さんに対価は求めていませんし800万を処分するのに協力して欲しいだけなんです。
「処分といっても受け取ってもらうだけです。私と叔母の手元から無くなる事でやっと落ち着いた普段の生活を取り戻す事が出来ます。日曜の夜だから余り遅くまでは話せないですよね。残り1~2時間が勝負だと思ってます。

明日できる事は明日じゃなくて今日中に終わらせたいです。少しでも早く終わらせることでお互いに安心出来る筈…ですよね?」

・優子2通目

【日時:11/18 19:15 差出人:優子】タイトル:《送信無料メール》私から一方的にメールするだけでは進展出来ません。
「私から浦辺さんに、そして浦辺さんからGO羽鳥さんへ振り込む形ですからGO羽鳥さんから浦辺さんに連絡してもらう事で初めて状況は進展します。私が対応出来るのも今夜あと少ししか有りません。

最悪GO羽鳥さんと浦辺さんだけでも話は進められる状態なので、今夜中に最低一度は浦辺さんに連絡を入れてもらえないでしょうか?」

――浦辺も優子もタイトルが長いよ! なげーよ! それはさておき、両者ともに「今晩中にカタをつけたい」と焦っているもよう。この30分後、優子から3通目、その後に4通目が届く。読み飛ばしても支障はない。

・優子3通目

【日時:11/18 19:45 差出人:優子】タイトル:優子です。

「普通に考えたら800万を渡すからには裏があるのでは、なんて思っちゃいますよね。でも裏なんてありません。『叔父に内緒で処分したいから受け取って欲しい』私と叔母にとってはこれが全てなんです。

叔父に大金を持たせることが無ければ暴走なんてしませんし普段は温厚な人なんです。叔母にも心労はかけたくないからこれが一番の方法なんです。

こっちはもう時間が過ぎてしまってます…GO羽鳥さんもこの時間はもしかして連絡とりづらいですか? 」

・優子4通目

【日時:11/18 20:10 差出人:優子】タイトル:◆《送信無料》◆どうしてご連絡をして頂けないんですか?受け取るというお話で私も受けているんです。
「だから何度も何度も同じ連絡を差し上げています。それがこのような時間ばかりを費やすことになってしまえば…800万のお渡しにも手続きの費用等もかかっているんです。ここは時間をかけずに早急に手続きを行って頂けませんか?

時間ばかりかかっている現状はどうしても避けたいです。」

――前述のとおり、これらのメールは、すべて一方的に送られてきている。早く対応しろGO羽鳥! なぜ返信しないのかGO羽鳥! 一刻を争う状況なんだぞGO羽鳥! ……そんな焦りも感じてしまう、緊急事態のテンションだ。そしてこのメールから約15分後、ついに浦辺と優子の態度が豹変し、突如としてブチギレ始めたのである! ハラハラしながら次ページ(その3)ヘ続く!