2010年4月14日(水)~ 16日(金)の3日間、東京ビックサイトで開催された「ファインテック ジャパン/Display2010」は、3D・電子ペーパー・タッチパネルなど最新ディスプレイや製造技術が一堂に展示されたFDP業界世界最大の専門展だ。

LEDや有機ELなどの最新 省エネ照明が一堂に展示された日本最大の専門展「第2回 次世代照明 技術展~ライティング ジャパン」や、革新的な機械・材料・フィルムメーカーが一挙に出品された「第1回 高機能フィルム技術展~フィルムテック ジャパン」との同時開催ということもあり、最初の2日間でテレビ局、新聞社、専門紙誌各社500名以上もの報道関係者が取材に訪れた。

3つの展示会場では、各社が新製品や未発表の試作品を展示していたが、数あるブースの中でも特に人だかりの山ができていたのが、株式会社ニューサイトジャパンの3D立体LCDディスプレイのデモだ。

この3D立体LCDディスプレイは、裸眼(メガネなし)で3D映像を楽しむことができるというもの。パララックスバリア方式を採用しており、広い視野角と滑らかな3D映像の再生を実現している点が大きな特長だ。

3D映像を楽しむためには、左眼と右眼とで異なる映像を見る必要があるため、3Dメガネを使用する方式が一般的だ。パララックスバリア方式では、ディスプレイ側に特殊なフィルターがあらかじめ取り付けられており、左眼と右眼とで異なる映像を見ることができる。その結果、3Dメガネなしで3D映像を実現できたわけだ。視野角は120度あるので、複数の人が同時に3D映像を見ることが可能だ。

今月から発売される家電メーカーの「3Dテレビ」は、いずれも3Dメガネを使用する方式だ。メガネがわずらわしいという人たちにとって、同社の技術は、メガネなし3Dテレビを実現するためのひとつのアプローチとして、魅力的なものと言えるだろう。

Photo by Rocket News24 Staff / 本誌記者撮影