自動車会社の日産とトヨタが、お互いにスポンサーになる事を譲らなかったテレビドラマをご存じだろうか? どちらもスポンサーから降りなかったため、競合会社同士が同じ番組のスポンサーになったのである。

その番組は、黒人奴隷の悲しくも希望ある物語を描いた『ルーツ』(Roots)だ。事実を元に作られたフィクションドラマで、アフリカ大陸のガンビアで大自然のなか生きているクンタキンテという青年が第一部の主人公だ。

偉大なる戦士オモロの息子として生まれたクンタキンテは、大人になる儀式・割礼を無事に済ませ大人になったものの、白人たちに捕まり、アメリカ大陸へと連れて行かれてしまう。クンタキンテはトビーという名前を白人により与えられ、最初は抵抗していたものの奴隷として妥協して暮らす日々に。黒人の妻との間にキジーという一人娘が誕生する。

しかしキジーは白人によって売買されてしまい、クンタキンテと離れて生活することに。キジーは白人に強姦され、ジョージを出産。闘鶏の腕を見込まれたジョージは一流の闘鶏師となり、チキンジョージと呼ばれる存在に。ジョージは黒人の妻・マチルダと結婚するも、白人が借金に困ってジョージを奴隷として他人に売ってしまう。

ジョージの息子であるトムが白人から迫害を受けつつ苦しい生活をしていると、そこに父親のジョージが帰ってきて……。と、4世代に渡って繰り広げられる黒人奴隷の物語が『ルーツ』なのだ。

北米で大ヒットしたこのドラマは、日本でもテレビ朝日系列で放送され爆発的なヒットを記録した。日本での放送前から絶大な人気を誇るドラマ。日産もトヨタも、競合会社がスポンサーでも、お互い譲る事ができなかったのだろう。

ちなみに、人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』で主人公がエピソードごとに交代していく方式は、この『ルーツ』を参考にして決まったという。気になるならば、DVDが出ているのでチェックしてみるといいかもしれない。