「胎内から母親暴行 出産しだい逮捕へ」嘘報道「胎内から母親暴行 出産しだい逮捕へ」嘘報道

「胎内から母親暴行 出産しだい逮捕へ」という事件をニュースサイト『Kyoko Shimbun』が報道した。「28日午後2時ごろ、富山県朝日町で「子供に腹を蹴られた」との通報があり、朝日署の署員が向かったところ、女性(25)が腹を抱えてうずくまっていた。朝日署では母胎内に住む無職・7ヶ月の胎児(性別不詳)を暴行容疑で立件、出産しだい逮捕する方針だ」と報じたのだ。まことに信じられない事件だが、これは虚構であり、嘘ニュースだったのだ。

それもそのはず、このニュースサイト『Kyoko Shimbun』(虚構新聞)は嘘を報道するニュースサイトであり、インターネットで「着眼点がおもしろい!」と注目を浴びているのだ。『Kyoko Shimbun』の編集長は「Kyoko Shimbun News(虚構新聞ニュース)は、虚実の狭間を行き交う可能性世界の事件を報道するニュースサイトです。当サイトは現実のニュースをパロディにした諷刺・皮肉が開設の目的であり、この記事を通じて元ネタである世の諸事象に関心を抱いていただきたいと思っております」と、自サイトの意味について語っている。

『Kyoko Shimbun』は単なる嘘のニュースサイトではない。記者に着眼点とセンスがあるからこそ、記事に真実味とおもしろさが出るのである。どの記事も「スクープ!」と思えるニュースばかりで、その原稿は本物のニューサイトの文体とクオリティがまったく同じと言っても過言ではない。ではここに、いくつか『Kyoko Shimbun』の記事を掲載しよう。

「おでこに貼るだけ」新型PCを発表

中国のベンチャー企業「上海電波有限公司」は、額に貼るだけで稼動するコンピュータ「HIEPIT(ヒエピット)」を公開した。ヒエピットは横15センチ、縦8センチ、厚さ3ミリのシート状パソコン。これを額に貼ることで、直接脳に電気信号を送って視神経を刺激し、目の前に約40インチ程度の画面が広がる仕組み。OS(基本ソフト)にはマイクロソフト社のウィンドウズMeが搭載されている。発表会後に行われたラウンドテーブルでは、記者から「日本で発売されている熱さまシートに似ているが」との質問が出たが、上海電波有限公司は「熱さまシートではない。」と否定。さらに「それでは冷えピタではないか」との質問に対しては「名誉毀損で告訴する」と強気の姿勢を見せた。

「鳥よけにはHD DVD」フリスビーにも

次世代メディアとして東芝などが開発した「HD DVD」が、鳥よけ効果としてCDやDVDより20~30%効果が高いことがわかった。東芝などが提唱した次世代メディア規格「HD DVD」は、ソニー、松下などが提唱した「ブルーレイディスク」の対抗馬として、マイクロソフトなどの支援を受けたが、2008年2月に東芝が撤退を表明。規格争いは終結した。しかし、その後もHD DVDの使い道を模索する業界団体がさまざまな用途を試してみたところ、鳥よけとしての効果が従来のCDやDVDの20%~30%増、ブルーレイの50%増、VHSテープの80%増、ベータマックスの200%増と、記録メディアの中で最も高い鳥よけ効果を示したことがわかった。また、フリスビーとしても、ブルーレイディスクの2倍、ベータマックスの50倍の距離を飛ぶこともわかった。記録メディアとしてのHD DVDは終了したものの、今後は鳥よけグッズなどとして生き続けることになりそうだ。

なんとも信用しがたいニュースだが、記事がまじめに書いてあるだけに、事実と思って読んでしまう人もいるはず。決して記事を信じてはならないが、本当にそんなニュースがあったら、もっと世の中はおもしろくなるかもしれない。ちなみに、サイトに掲載されている天気予報は、アレフガルドという日本から遠く離れた地域の天気図である。