おじさん構文」というものをご存知だろうか。語尾のカタカナや顔の絵文字などをはじめとする、一部のおじさんが使う独特な言い回しの文章のことである。

そんなおじさん構文でトーク画面を作り合って対戦する大喜利ボードゲーム『オジサンメッセージ』が2021年DOYAGAMESから登場した。

知っての通り、ロケットニュースは読者にも編集部にもおじさんが多め。そんな中このネタをぶち込むのは少々気が引けるが、製作側のユーモアセンスとおじさんへの愛を感じる面白いボードゲームであったので是非ともご紹介したい。


・DOYAGAMES『オジサンメッセージ(3000円)』

ボードゲームって簡単なものから複雑なものまで多種多様だが、オジサンメッセージはかなりシンプルな部類だと思う。難しいルールを覚える必要はなく、ボドゲ初心者でも楽しく遊べる内容となっている。

大まかな遊び方だが、まずは女性役を1人選び、その他の人は全員おじさんになる。そう、老若男女みんなおじさんになりきるのだ。

おじさん達は手札の「オジサンカード」を組み合わせて、女性役に送信するメッセージを作成する。例えば……


こんな感じかな。表情豊かな顔文字と、語尾の無意味なカタカナ。典型的なおじさん構文である。

オジサンカードは全部で100枚。カードには1枚につき裏表で4つのワードが載っているので、組み合わせ次第でギャグからシリアスなものまで自由自在である。それぞれのおじさんが自分の心の赴くままに文章を作り上げ、女性役にアタックしていくのがこのゲームの大筋だ。

また、対象年齢は13歳以上だが下ネタカードもいくつか含まれているため大人同士でのプレイが推奨だろう。試しに下心丸出しのおじさんメッセージを作ってみると……



うわぁ、やばい(笑)


実際にこういう文章ありそうだから凄いよね。妙にリアルというか、制作陣がおじさんの心を熟知しているって感じ。使われてそうなワードと、さすがに送らないだろというワードを組み合わせた絶妙な気持ち悪さがクセになる……! まあ実際に送られてきたとしたら即ブロックものなんだけれど。

ゲームのルール上でも、女性役に1番気持ち悪いと思われたおじさんがブロックを勝ち取り、複数回ブロックされることでアカウントが停止し勝利する。

要は、おじさん構文使って面白くて気持ち悪い文章をたくさん作り出した人が勝ちということ。カードの引きも大事だが、どれだけおじさんの心を理解できるのかも勝利のカギとなってくるのだろう。

もちろんゲームの話なので、全てのおじさんがこういったメッセージを送っているわけではないことは重々承知している。だけど、知らず知らずのうちにおじさん構文要素を含んだ文章を送っちゃってる人、世の中に意外といる気がするんだよな。

そういった意味でも、おじさんが「オジサンメッセージ」を遊ぶことで見えてくるものは結構あると思う。「この言い回しネタにされるのか」とか「同じような絵文字使っちゃってる」とかね。

ゲーム上では盛り上がっても、実際に送っちゃってたらシャレにならないので、お心あたりのある方は是非「オジサンメッセージ」を通じてどんな文章がよろしくないのか遊びながら勉強して頂きたい。あんまり酷いと本当にブロックされちゃうゾ。


・大好評につき再再生産中! 大規模イベントの出店も

『オジサンメッセージ』はオンラインで購入できるほか、2022年4月23日から開催される「ゲームマーケット2022春」でも販売予定とのこと。昨年「ゲームマーケット2021秋」で発売した際は約4時間で完売したそうなので、狙っている方はネットで購入した方が確実かも。

SNS全盛期の若者同士でプレイするのが1番盛り上がるとは思うんだけど、幅広い年齢層で一緒にプレイしてみるのも絶対に楽しいと思う。愛おしくて気持ち悪い独特なおじさん構文の世界、本当に面白いので是非1度遊んでみてほしい。


参考リンク:BOOTH ドヤゲームス、Twitter @GamesDoya
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.

▼DOYAGAMESさんが公開している「オジサンメッセージ」の遊び方。説明書からしてすでにワードセンスに溢れていてめちゃくちゃ面白い。