2022年3月28日、日清から『最強どん兵衛 きつねうどん』と『最強どん兵衛 かき揚げそば』が発売開始となった。実はこの最強どん兵衛、今年の1月13日には発売を予告されていた商品で「満を持して」どころか「焦らしに焦らして」発売となった気合いの一品だ。

メーカー希望小売価格はどちらも税別248円だから、いつものどん兵衛よりも50円ほど高い計算になるが、果たして “最強” を語るどん兵衛の実力はどれほどのものなのか? いつものどん兵衛とガチで食べ比べてみたのでご報告したい。

・違いは大きく4つ

大胆にも “最強” と名乗る『最強どん兵衛』は、いつものどん兵衛と何が違うのか? 日清によれば違いは大きく4つ「麺」「つゆ」「おあげ(かき揚げ)」「七味」で、キャッチコピーは “すべてが主役” というから自信満々にもほどがある。

特に麺はうどんが「極太うどん」で調理時間が8分、そばが「新太そば」で調理時間が5分と、いつものどん兵衛と比較してもかなり違いがある。また「つゆ」はどちらも、鰹節、昆布、サバ、煮干し、干し椎茸、あごの6種類を使用しているそうだ。

・忖度無しのガチ比較

発表から発売まで2カ月以上も寝かせたことや、仰々しいまでの謳い文句からも、日清が『最強どん兵衛』に相当な自信があることは伝わってきた。ならば俺が全身全霊で食べ比べてみようではないか。もちろん忖度は一切しない。

というわけで、まずは『最強どん兵衛 きつねうどん』と「どん兵衛 きつねうどん」をガチ比較! せっかく日清が「4つ違いがあります!」と言っているので、4つのポイントにそれぞれフォーカスしてみることにした。

・麺: 驚異のなめらか食感

いつものどん兵衛も十分にウマいうどんであるが、最強どん兵衛は食感が明らかに違う。単純に調理時間が長いためかもしれないが “なめらか食感” は率直に驚異的だ。なめらか & やわらかではあるものの「伸びている」とは感じないところはスゴイ。麺は最強の勝ちとする。

・おあげ: そんなに変わらない

比較すると最強どん兵衛のおあげは、いつものどん兵衛より1.2倍くらい分厚い。ただし口に入れてしまうとどちらも大差はなく、厚みの差を感じ取ることは困難だ。味も明らかな違いは感じられなかったため、おあげはドローという結果にしたい。ただ、確かに見た目はテンション上がった。

・七味: 違うのは違うが

最強どん兵衛の七味は、長野県の老舗「八幡屋礒五郎」で特別に調合した「特製ゆず七味唐辛子」が使用されている。読んで字の如く “ゆず” が使用されているため風味は明らかに違う。とはいえ「ゆずしか変わらない」とも言えるので、七味で優劣をつけるのは非常に難しい。

・つゆ: 奥深さMAX!

結果的に最も違いを感じたのは「つゆ」であった。6種類のダシのうち、どれがどう効いているのかまではわからなかったが、奥深さは別物レベルで違う。いつものどん兵衛も余裕でウマいが、最後まで飲み干したくなる上品さは最強どん兵衛の圧勝だ。

お次に、まずは『最強どん兵衛 かき揚げそば』と「どん兵衛 かき揚げそば」を食べ比べ。こちらもきつねうどんと同じく、4つのポイントをそれぞれ比較してみたゾ。

・つゆ: うどんほどの差はない

うどんのつゆが相当違ったため、そばもかなりの違いがあるかと思われていたが、結果としてはそうでもなかった。確かに最強には奥深さがあるものの、いつものどん兵衛のキリッとした口当たりも捨て難い。これは好みがありそう。

・七味: 違いはある

最強どん兵衛の七味は、東京・浅草の老舗「やげん堀」で特別に調合された「特製七味唐辛子」である。確かに違いはあるものの、全体に影響を及ぼすほどのパワーはない。というか、七味ってそういうもの。でも香りはイイ。

・かきあげ: 革命レベルで別物!

見た感じだと「厚みが違うのかな?」くらいの印象であったが、違いはズバリ “味” だ。いつものどん兵衛が「天かす」だとするならば、最強どん兵衛は「玉ねぎ」がハッキリと感じられた。香りも味も最強どん兵衛のかき揚げは “革命的” と言っていいのではないだろうか? それくらいかき揚げは違いがあった。

・麺: ここまで変わるか感動レベル

かきあげで感動していたが、麺も同じくらいインパクトは大きい。1本1本がハリハリとエッジの効いたそばは、いつものどん兵衛よりも遥かにウマい! いつものどん兵衛が悪いワケではないが、ここは素直に「新太そば」を開発した日清を褒めるべきであろう。

・オススメは『最強どん兵衛 かき揚げそば』

結論を申し上げると『最強どん兵衛』はうどんもそばもかなりウマい。……が、よりレベルアップしていると感じたのは『最強どん兵衛 かき揚げそば』の方だ。どちらもいつものどん兵衛が優秀すぎるので「圧勝」とは言わないが、それでも最強の名に恥じないクオリティであった。

というわけで、日清が鼻息をフンフン言わせて発売した『最強どん兵衛』はどちらも優秀! 個人的には迷ったら「かき揚げそば」をオススメしたい。特に麺とかき揚げの違いに驚くハズだ。

参照元:日清食品
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.