映画『劇場版 呪術廻戦 0』が大ヒット中である。テレビシリーズで気になっていた最強のパイセン・乙骨憂太(おっこつゆうた)の話だけに、私(中澤)も公開直後に行ったわけだが、見終わって家に着くやいなや、即行でマンガ『呪術廻戦』全巻をポチッた。もはやアニメ2期とか言ってられない。一刻も早く続きが知りたい!

だが、砂漠で水を得たかのようにガブガブと読んでいると、全く語られていないある事実に気づいてしまった。あれ? これほとんど『魁!! 男塾』じゃね

・匂う……匂うぞ

何かクサイとは思っていたのだ。みんな学ランだし、東堂なんて男塾の方が世界感が合っているようにすら感じる始末。そう考えると、短ランなのは圧倒的な男塾からの影響を隠すための芥見下々(あくたみ げげ)先生のブラフなのかもしれない

そりゃあ誰だって、男塾よりは『HUNTER×HUNTER』とか『BLEACH』っぽいって言われたいだろう。オシャレだしな。でも、安心して欲しい。男塾の記事を書きまくってる我々としてはむしろ好感度が爆上がりだから。

・意見が一致

しかし、私1人の意見で男塾の影響を受けていると断じてしまうのもいかがなものかと思ったため、先輩記者のP.K.サンジュンにも聞いてみた。様々な作品から男塾の影響を読み取ってきたこの男なら、呪術廻戦が男塾から影響を受けているのかも正しくジャッジできるはず。そしてP.K.サンジュンの返事は……


P.K.サンジュン「よく気づいたね

──やはりか! 「実は俺もいつか言わなきゃと思ってたんだよね」とP.K.サンジュン。そこで我々が発見した呪術廻戦と男塾の共通点を以下に5つ挙げたい。


・学校同士の対抗戦

まず、最初に男塾っぽさを感じたのは呪術高専の「京都姉妹校交流会」である。東京校と京都校で団体戦を行うこのエピソード。学ランで対抗戦ってもう男塾しかないやないか。なお、男塾と違って他学年と仲が良いのは芥見先生のせめてもの反抗と見るべきであろう。


・よく分からない流派がいっぱい出てくる

「○○流」みたいなよく分からない流派がいっぱい出てくるのも明らかに男塾インスパイアだ。なにせ、男塾は出てくるキャラは基本的には全員違う流派の使い手。それに比べると呪術廻戦の流派は少ないが、むしろここに芥見先生と宮下あきら先生の力の差が出ているという説が有力だ。


・名前

虎杖(いたどり)、乙骨、伏黒(ふしぐろ)など呪術廻戦には変わった名前のキャラが多数登場する。一方、男塾も剣(つるぎ)、大豪院(だいごういん)、極小路(ごくこうじ)と珍しい名前のオンパレード。名前だけ並べると同じ作品のようだ。ちなみに、呪術廻戦にはメカ丸というキャラがいるが、男塾には卍丸がいる。

芥見先生は現在29歳とのことなので、男塾の続編『暁!!男塾』がスーパージャンプで連載されていたのは8歳から18歳の間ということになる。パクッているとまでは言わないが、本人も知らないうちに影響を受けていると見るのが自然だろう


・とがし

呪術廻戦を読んで「『HUNTER×HUNTER』っぽいなあ」と思う人は全国に6000万人くらいいると思う。要するに、影がチラつくとかそういうレベルではなく冨樫(とがし)そのものなのである。そして何を隠そう、男塾にも富樫(とがし)というキャラが登場する。

おそらくだが、芥見先生は富樫に憧れるあまり冨樫になってしまったのではないだろうか。そのリスペクト精神たるや天晴! もはや認めざるを得ない。男塾フォロワーであると。


・五条悟

呪術廻戦を読めば、誰もが1度は五条悟に惚れるはず。敵からも味方からも畏怖されるその圧倒的な強さは「絶対的強者」と言って差し支えないだろう。


──実を言うと、男塾にもこういった誰もが1度は惚れる絶対的強者が存在する。


そう、江田島平八だ。太平洋戦争終戦時、大統領が「EDAJIMAがあと10人いたらアメリカは日本に負けていただろう」と言ったという江田島平八。なお、五条先生は片手サイズの箱に封印されたが、江田島は宇宙に幽閉されている。


──いかがだろうか? 最初は馬鹿にしていた人も、その隠された符号の数々に真顔になってきた頃合いではないかと思う。もし、芥見先生がこの記事を読んだら、過去編の五条悟くらい脂汗をかくに違いない

・呪術廻戦の今後

そして、「呪術廻戦=男塾」と考えると、現在マンガで予想不能な展開を見せている呪術廻戦の今後も見えてくる。まだ描かれていないどころか、おそらく集英社の編集部すら知らないことなのでこの先はネタバレ注意とさせていただきたい。衝撃的な内容のため心の準備ができた方だけ読み進めていただければと思う。


さて、心の準備は整っただろうか? では、言うぞ! 言っちゃうからなー!! 呪術廻戦は今後……


死んだヤツが全員生き返る


そして、全員仲間になるッ!!

七海建人や禪院直哉、直毘人、真依、究極メカ丸、夜蛾正道学長はもちろん、夏油傑や真人、漏瑚、伏黒甚爾まで。ひょっとしたら芥見先生すらもこの結末を知らない可能性はあるが、作品に散りばめられた符号を論理的に考察した結果なので仕方がない。

言わばこれは男塾のDNAが記すアカシックレコード。芥見先生が知ろうが知るまいが、未来はそこに帰結するようになっている。

しかしながら、親に反抗するように男塾との符号をあえて外してくる芥見先生だ。そんな先生の思春期により、生き返らない可能性も、わずかながら残されてはいる。というわけで、信じるか信じないかはあなた次第……いや。死んでるか死んでないかはあなた次第。生きてッ!!!