2022年1月20日まで、東京・新宿で「第57回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」が開催されている。有名な駅弁が一堂に会すイベントだから、会場を訪れると何を買うか迷いまくるのだが……。

中国地方の駅弁コーナーの前を通りかかったとき、私は迷わず手を伸ばした。その駅弁がめちゃくちゃ美味しそうだったというより、岡山県が目立ちまくっていたからだ。なんだこのトンガリ方は!?

以前の記事でもチラッとお伝えしたが、同イベントは京王百貨店 新宿店の4F&7Fで開催されている。7Fの方は実演販売が多く、行列の出来るブースが注目を浴びていた。「いかめし」のブースなんて、まさにその1つだろう。

一方、4Fでは実演販売がない。どこかで作られたものが運ばれ、エリア別に分かれて山積みされている形だ。

たとえば、九州。私が立ち寄ったときは、博多の明太子や鹿児島の黒豚などのザ・名物を使った駅弁が目についた。そうそう、現地に行ったらやっぱり定番が食べたいのよね〜


東北。牛タンに米沢牛、どれも美味しそうですね〜


神戸はさすがに品がいい。隣に “なにわ感” 全開の大阪の駅弁があると、余計にオシャレさが際立つな〜


そして、広島の牡蠣と穴子! たまりませんなぁ。


それから、岡山は……



『ガチャピン・ムック弁当』に『おしりたんてい弁当』、『ハローキティ弁当 プレミアム』、『ブラックシンカリオン弁当』……


飛び道具多すぎだろ!


……誤解なきように言っておくと、岡山だっていわゆる普通のお弁当を販売していた。

また、岡山以外の都道府県でも、飛び道具的お弁当はちょくちょく見かけた。

しかし、岡山が圧倒的なのだ。飛び道具率が! 他の都道府県と比べたら……群を抜いているのだ!!

本来ならば、これらの飛び道具的弁当をすべて買って帰りたいところだが、1人ではさすがに食べきれない。そこで、個人的にもっとも気になった『ガチャピン・ムック弁当(税込1280円)』を購入することに。

改めて思うが、ガチャピンとムックの一体どこに弁当になる要素があるというのか? 強いて言えばガチャピンはメロンっぽいし、ムックは肉っぽい……が!

『ガチャピン・ムック弁当』の中身がメロンと肉だったら、それはそれで結構なブラックジョークだろう。なにせ、ガチャピンとムックの体を削ったってことになるのだから。

──と思いながら開封すると、やはりと言うべきか中身はお子様ランチっぽいものであった。内心こっそり期待していたブラックジョーク的な展開はなし。

強いて言うなら、さつまいもとハンバーグを食べるときにムックを連想したが……これ以上はやめておこう。味的には普通に美味しい駅弁であった。うん、満足です。

ちなみにあとで調べると、岡山コーナーで見かけた飛び道具的駅弁はすべて同じ会社(株式会社三好野本店)が製造していた。そして、その会社が岡山にあるために、会場で岡山フィーバーが起きていたと思われる。


・人気のイベントだけに…

おっと、ついつい岡山の駅弁ばかり注目してしまったが、最後にイベントの注意点的なところを簡単にお伝えしておきたい。まず、7Fの会場で人気の駅弁を買おうと思ったら行列に並ぶ覚悟が必要だろう。

私は平日に訪れたが、それでも有名駅弁のブースは1時間以上待つところも。休日だともっと混雑するに違いない。

一方、4Fは(7Fの人気ブースと比べたら)サクっと買えるだけに売り切れが心配だ。先に述べたように4Fは作ったものが運ばれてくるだけなので、無くなったらそれで終わり。私は平日・12時前の段階でも「すみません、こちらは売り切れました〜」という声を各所で聞いた。

「第57回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」が気になっている人は、そのあたりの状況も頭に入れた上でどうぞ。


・今回ご紹介したイベントの詳細データ

イベント名 第57回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会
開催場所 京王百貨店新宿店 4F&7F
開催期間 2022年1月7日〜同月20日
開催時間 10:00〜20:00 ※最終日は17時閉場

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.