先日、私(耕平)は石垣島を中心とした八重山諸島の中で、唯一訪れたことが無かった「与那国島」に生まれて初めて訪問した。

同島は、東京から南西の方向、約2000km先にある日本最西端の有人島。移動手段は通称「ゲロ船」と呼ばれるフェリーに乗っての上陸だった。

数々の離島に訪れた私であるが、与那国島は衝撃の連続。内地(本州)では絶対にお目にかかれないだろうと思ったことを3つほどご紹介したいと思う。

・その1「エグい岩の数々」

与那国島に到着して、速攻で原付バイクを借りて海岸沿いに島を一周した。その中で特に衝撃を受けたのは、壮大かつエグい岩の数々だ。エグい岩と言えば、同じ沖縄で “神々が住む島” とも呼ばれる「大神島」の神秘的な岩の数々が個人的に印象に残っている。

しかし与那国島の場合は、いたるところが断崖絶壁。壮大な自然の産物に感動を覚えるとともに、若干の恐怖も感じてしまう。


中でも、与那国島のシンボル的な役割を果たしていると言われている「立神岩(たちがみいわ)」は、何か見ているだけで、男心にパワーがグングンみなぎってきそうだ。


別の角度から見ると、その光景は圧巻! とにかく壮大さがハンパない。あの頂上に登ってみたいものだ。


「軍艦岩」なども有名だが、個人的に見てみたかったのは「久部良バリ」と呼ばれる場所だ。


なんでも昔、人頭税(じんとうぜい)という人の数によって税金が徴収されるといった悪政の時代があり、人を減らすために妊婦を岩場の間を飛ばせるといった、現在では考えられない、とんでもない風習があったとのこと。

近づいてみると、その時代がフラッシュバックする錯覚に襲われるくらいの光景を目の当たりにする。


ギリギリまで岩の裂け目に近づくと、本当に吸い込まれそうな感覚に陥りそうになったので、早々に立ち去った。


このように与那国島の岩場の数々をまとめると「とにかく落ちたら、ヤベェ……」の一言に集約されるような気がした。


・その2「遺跡群みたいな墓地」

沖縄の離島のお墓は、内地によくある長方形型のものとは違い、1つあたりの面積がヘタしたらワンルームくらいの広さがあり、中には屋根がついているものも多いことから、初めて訪れた人は、その珍しさに衝撃を覚える。私もその1人だった。

ただ八重山諸島自体は10回ほど訪問しているため見慣れた感はあったが、与那国島のお墓を見て、改めてカルチャーショックを受けたのである。


中でも驚いたのは、他の離島では見たことがない、岩場をそのまま掘って墓にしているもの。まるで遺跡のようだ。


ちょっとマニアックな着眼点かもしれないが、日本広しと言えども、なかなかお目にかかれない光景だろう。


・その3「公道に馬が普通に通行している」

与那国島には「テキサスロード」と呼ばれる道が4ヶ所あり、ある意味、これが一番衝撃的だったかもしれない。この道はなんと公道にもかかわらず、馬や牛が普通に通行しているというのだ!

原付バイクを走らせていると「テキサスロード」に突入。さらにしばらく走っていると……前から馬の大群が!!!!!


そして普通に、公道を横切っていく。


そんな光景が日常茶飯事らしいので、この「テキサスロード」には、いつも大量の馬糞が。


いやー、マジですごい光景だ。これぞ都会に住んでいたら絶対に見ることのできない、まさに非日常。こんな風景に立ち会えただけでも、日本の最西端まで来た価値があるというものである。


──以上になるが、今回私は1泊しか滞在できなかったため、次はもっとゆっくりしていきたいと思ったのが本音だ。石垣島から一番離れている離島なので、なかなか気軽に来られる場所では無いが、八重山諸島への旅行を計画している人は、ぜひ一度訪れてほしいと思う。


参考リンク:与那国島観光WEB
Report:耕平 
Photo:RocketNews24.
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