2021年9月1日、伝説のすた丼屋が明らかにヤバい新商品『とんこつ背脂大爆発すた丼』の発売を開始した。これは同日に登場した「とんこつ背脂すた丼」の肉が約2倍になったメニューで、公式サイトには「濃厚ながらも箸が止まらない味わい」とある。

とんこつ・背脂・大爆発……どう考えても強制的に箸が止まりそうな商品であるが、実際のところはどうなのか? 発売開始直後に食べてみたところ、意外なことに1番美味しかったのは “アレ” であることが判明した。

・大爆発第2弾

伝説のすた丼やで “大爆発” といえば、今年4月に登場した「背脂にんにく大爆発すた丼」が記憶に新しい。同商品は通常の9倍ものニンニクが使用された丼で、実際に『背脂にんにく大爆発すた丼』を食べたあひるねこによると「一口目で限界を感じた」という。

今回発売された『とんこつ背脂大爆発すた丼』のニンニクは、通常の7倍とやや控えめ。その代わりに「とんこつ」と「背脂」を強化した結果「パンチのあるガッツリ丼」に仕上がったとのことである。

・カロリーも大爆発

発表によれば開発までに4年の歳月を費やしたという『とんこつ背脂大爆発すた丼』は、税込み価格1280円。1人前で2000kcalを超えるというから、少なくともカロリーは大爆発していると考えていいだろう。

私自身、ガッツリ系のメニューは嫌いではなくむしろ好きな方だが、年齢的にややそっち系がキツくなり始めたお年頃(43歳)。そんな私でもとんこつ背脂の大爆発を受け止められるのであろうか?

・ファーストアタック

で、目の前に運ばれてきた『とんこつ背脂大爆発すた丼』は想像よりデカい。というか、丼自体が超ビッグ。「ハ、ハメやがったな……!」と感じたのも束の間、それより凄かったのは圧倒的なニンニク臭である。

当初は「7倍なら全然大丈夫でしょ」と思っていたが、結果的には全然大丈夫ではなかった。ニンニク畑に迷い込んだかと言うべきか、それともニンニクの中に閉じ込められたと言うべきか? ともかくフルスロットルでニンニクが襲ってくる。

気になる味はというと、とにかく濃ィィィイイイイイ! 味付け自体も濃ければ旨味も濃く、そこには「あっさり」や「サッパリ」とは無縁の世界が広がっていた。正直に申し上げて、5口くらいでギブアップ寸前だ。

・逃げ場がない

さらに言うと、本来はクッションになるハズの白米がとんこつ背脂に侵食されているおかげで逃げ場がゼロ。丼のどこを食べても「極濃ループ」が待ち受けている。「濃厚ながらも箸が止まらない味わい」とは何だったのか?

ところが別売りの「キムチ」を投入してみたところ、格段に食べやすくなったことはお伝えしておく。キムチの酸味がとんこつ背脂の濃さを中和してくれるので、ヘルプ要員としてキムチは超有能だ。疑うな、キムチを信じろ。

さらに言うと、そのキムチより最高だったものがある。それは……


水がウメェェェェェエエエエエエ!!!!


・聖水か

そう、今回『とんこつ背脂大爆発すた丼』を食べてみて心から感じたことは、水の圧倒的なウマさ。再三お伝えしている通り、とにかく味も旨味も濃ィィイイイ丼なので、逆に水のウマさが際立っていた。

もちろん高級天然水などではなくセルフサービスのただの水ではあるが、その清らかさや尊さはまさに “聖水” と呼ぶにふさわしい。サンキュー、水。フォーエバー、水。これほど水がウマいとは思わなかったよ……!

念のため申し上げておくが、当然ながら『とんこつ背脂大爆発すた丼』自体の味付けが悪いワケではない。ただ鬼のように味も旨味も濃いため水がメチャメチャ美味しく感じたという話である。コッテリ上等の若者たちならば、最後まで美味しく食べられるハズだ。

というわけで、伝説のすた丼屋の『とんこつ背脂大爆発すた丼』はとにかく濃厚……いや、極濃な一杯である。ガッツリどころか、ガッツリの向こう側にある丼なので興味がある方はぜひ1度お試しいただきたい。

参考リンク:@Press伝説のすた丼屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.