巨大蜘蛛として知られるタランチュラ。でも、私(中澤)は、ネットでタランチュラ画像を見るたびに思う。「あんまり蜘蛛に見えない」と。足が太くて毛が生えてるせいかちょっとファンシーなのである。かわいい。食べちゃいたい

というわけで、ペペロンチーノにして食べてみることにした。ぺぺるぺぺれば閲覧注意

・昆虫食自販機

カンボジアの一部地域では食用としても親しまれているというタランチュラだが、日本ではホイホイ売られているものではない。と思いきや、上野アメ横にある昆虫食自販機で販売されていた。ひと缶2600円である。

ちなみに、この自販機には缶ごとに上級者レベルのようなものが設定されているのだが、タランチュラのレベルは最高のレベル5。タガメやゲンゴロウすら超越するこのレベルに達しているのは、自販機の中でタランチュラのみだった。

・リアル

購入してみると、透明な缶の中には袋が入っており、タランチュラに行われた処理が書かれている。このタランチュラはどうやら焼いて乾かしたもののようだ。


袋を開けてみたところ……

小さいビニール袋に入った1匹のタランチュラが出てきた。あら、可愛い。サイズは可愛い。遠目に見ると可愛いく見えなくもない。可愛い……はず……

いや、どう見てもクリーチャーだ。実際に見るとやっぱりリアリティーが違う。デカイ腹とか口元とか圧倒的に蜘蛛だし。思ったより足の毛がフサフサしてないところも蜘蛛蜘蛛しさが満開である。ネット越しには感じられないリアルがそこにあった。

ゴキブリは生活空間に出るのが気色悪いという説があるが、タランチュラも生活空間にいたら嫌に違いない。これは確かにレベル5になるだけはあるわ

・タランチーノのつくりかた

とは言え、もちろんここでやめるわけにはいかない。さっそく、作ってみよう。具がタランチュラのペペロンチーノ「タランチーノ」を! 作り方は通常のペペロンチーノと同じだが、念のため以下に記したい。

【材料】
・パスタ
・オリーブオイル
・ニンニク
・塩
・コショウ
・こんぶだし
・唐辛子
・タランチュラ

【作り方】
1. 1分短くパスタを茹でる

2. フライパンにオリーブオイルを敷きニンニクとタランチュラを炒める

3. ニンニクの匂いが立ってきたら、パスタの茹で汁を入れて、こんぶだし、塩コショウ、唐辛子を投入

4. パスタを混ぜながら少し炒める

5. 完成

──コツはタランチュラにニンニクの匂いをつけるために和えながら炒めること。ただし、炒めすぎるとニンニクが焦げるため、「色合いが変わったかな?」というタイミングで茹で汁を投入すると良いだろう。


ともかく、匂いだけは猛烈にウマそうだ。唐辛子の色合いも美しい。まあ、タランチュラはそのままだが

・食べてみた

おそらく、記者になる前ならペペロンチーノに蜘蛛がたかっているようにしか見えなかっただろう。だがしかし、ロケットニュース24での様々な経験を経た今の私にとってはギリ食べ物だ。これまでの経験を総動員してタランチーノを口に放り込んだところ……


あっ……


エビみたい\(^O^)/

タランチュラは驚くべきことに海を感じる味。さらに、皮も柔らかく、パリパリしていて噛めば噛むほど味が出る。ちょっと薬っぽい漢方みたいな風味がするけど、別に味の邪魔をしていない。

エビとペペロンチーノがそもそも相性が良いためタランチーノは激ウマだった。正直これはオススメできる。もはやタランチュラが食べ物にしか見えなくなるぞ!


……でもなぜだろう


また1つ何か大切なものを失った気がするのは……。


Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.