オタク文化が世界に広まって久しいが、擬人化に関して未来をいっている地といえば台湾だ。これまでも軍艦、都市と多くの “モノ” を擬人化。そんなお約束の地が、この度、また素晴らしい仕事をしたと話題になっている。それは、病気に対する注意喚起イラストなのだが、その病気を擬人化美少女化! マジ美麗!!

「病気を美少女にするなんて不謹慎」と思うのは早計だ。擬人化することで、めちゃめちゃわかりやすく解説されているのだ!

・代表処「この世のすべての擬人化好きに勧めたいんだけど」

擬人化は2018年11月から行われていたが、日本に向けて発信されたのは数えるほど。その最新版が台湾の大使館にあたる「台北駐日経済文化代表処」のツイートだ。

「この世のすべての擬人化好きに勧めたいんだけど台湾の厚生省の一部署にあたる衛生福利部疾病管制署がフェイスブックで公開してる「疾病擬人化」シリーズイラストの完成度が半端なく高いから全世界見てほしい(Twitterより引用)」

うわぁ、そんな風に言われたら、つい覗きたくなるのが人情というもの。さっそく衛生福利部のFacebookを見てみたところ、想像以上のガチクオリティだった!

・日本脳炎が美少女化!

今回、Twitterで紹介されたのは日本脳炎(JEV)だ。日本脳炎は蚊(イエカ)がウイルスを媒介する感染症なのだが……ここでは、なんと主に媒介者となる3種の蚊を「日本から来たアイドルグループ “JEV” 」として擬人化したのである!

もうメンバーそれぞれに特徴があって、めちゃめちゃ可愛いじゃないですか! これだけでもインパクト大だが、詳しく見てみるとさらにビックリ。メンバーの名前「Three」「環」「Shiro」は、それぞれ3種の蚊「三紋家蚊」、「環紋家蚊」、「白頭家蚊」から名付けられていたのだ。

またステージ衣装も蚊の特徴をよくとらえており、見れば見るほど、知れば知るほど病気の知識が増えるという仕様なのである。

・イケメン、美少年、幼女と何でもあり

このプロジェクトでは発表以来、各感染症が流行するシーズンごとに「A型インフルエンザ」「デング熱」など様々な疾病が擬人化されている。美少女だけでなく、病気の特性にあわせてイケメン、美少年、幼女と様々なキャラクターが生まれているのだ。

そして、ここで「お!」と思った人は台湾カルチャー通かもしれない。これらのイラストは『制服至上』を手掛けた蚩尤(しゆう)さん、羅培珊(ペギー・ルオ)さん、陸盈凡(Sammi)さん台湾の人気絵師ばかり。

有名絵師の美麗イラストを拝めて、かつ病気への知識も増えるなんて、台湾マジハンパない! 行政主導の萌えプロジェクトは大人の事情が絡んで中途半端になりがちだというのに……この振り切り方は、日本にも見習ってほしいところだ。

・日本でも紹介してくれる?

さて、このプロジェクトはあくまで台湾での啓蒙活動であり、今のところ中国語のみの展開だ。だが、台北駐日経済文化代表処のツイートには「#他にも見たいって言われたらやるかも」というハッシュタグがつけられている。ということは? 

今後、Twitterを通して紹介ということもあるのだろうか? 日本語での発信希望という人はどんどん意思表示をしてみるといいかもしれない。

参照元:Twitter @Taiwan_in_Japan,used with permission.
参考リンク:Facebook 疾病管制署 – 1922防疫達人華視(中国語)
執筆:沢井メグ

▼コチラがそのツイートだ