波動拳ッ! 波動拳ッ! 昇竜拳ッ!! いわゆる格ゲー(格闘ゲーム)で思うがままに必殺技を繰り出せたときの爽快感ったらない。個人的には波動拳すら出せないほど不器用なのでプレイしないが、よくできた格ゲーは見ているだけでも楽しいものだ。

さらに言うならば、格ゲーに限らず最近のゲームのグラフィックは……ヤバい。リアリティあふれる造形はこれ以上の進化が見込めないほど精巧である。そんな格ゲーは開発にいくらくらいかかっているのだろう? あの「鉄拳」のプロデューサーによると……。

・いくらくらいかかるのか?

「ストⅡ」「バーチャファイター」と並び、格ゲー界の3大巨頭に数えられる超名作、鉄拳。1994年にアーケード版が誕生、爆発的なヒットを記録した鉄拳2などを経て、現在は鉄拳7までが展開されている。

2019年4月、その鉄拳のプロデューサーとして知られる原田 勝弘 (はらだ かつひろ)氏のTwitterに、ユーザーからこんな質問が寄せられた。


「1ステージ5000万くらい開発費かかりますか?」


ゲスい質問ではあるが、確かにお金のことは気になる。というか、ゲーム開発にかかる費用の予算感はサッパリわからない。おそらくエンジニアか相当なゲームマニアでない限り、ゲーム開発の予算感を知る人は少ないことだろう。

この質問に対し、原田プロデューサーは以下のように返答している。


「設計の種類や何人が並行して関わるかで変わります。同じ格ゲーでも360度全景作り込みの3D格ゲーは2D格ゲーより格段に開発費大。リングアウト設計や無限遠ステージよりは複数部屋構造、オブジェクト破壊、床破壊多重構造設計のほうが高価。5千万だと最安値ステージですね」


・5000万円でも最安

な、ななな、なんと! 5000万円だと最安ステージだというではないか。もちろん、ゲームのタイトルや仕様によっても違うとしながら、


「鉄拳の場合だと “5千万円払うので、1ステージ追加して下さい” と言われても、“ああその額じゃ無理ですわ” と即答してまいますなあ」


……とのことである。ステージ1つにそんなにかかるのか……。5000万円あればリアルな家が建つというのに……。ただ逆に言うと、プレイヤーを感動させる世界最高峰のゲームには、それくらいのお金と労力がかかっているということなのだろう。

・キャラはさらに高い

ちなみに「キャラクターはもっと高いですよ(笑)」というから恐ろしい。具体的な価格については言及していないものの、特に新キャラは高いらしいから「新キャラは億くらいかかる」といっても、あながち大げさではなさそうだ。いやもしかしたらそれ以上かも……。

とにもかくにも、滅多に聞く機会がないゲーム開発の予算感を知れただけでも有意義だった今回の原田プロデューサーのツイート。今後、鉄拳はただ闇雲にプレイせず、ステージの隅々まで観察しつつありがたくプレイすることを推奨したい。

参照元:Twitter @Harada_TEKKEN
執筆:P.K.サンジュン
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▼5000万円でも最安なのか……。

▼キャラクターはさらに高いらしい。

▼確かにグラフィックすごいもんな……。みんなもありがたくプレイしよう!