2018年もペルセウス座流星群のシーズンがやってきた。先日の月食や火星最接近に続くビッグな天体イベント。今年の極大は8月13日の朝だが、11日~13日が観察に最適だ!

ところで……ペルセウス座って今いちピンと来ない気がする。そこで例年とは趣向を変えて、名前の由来になっているペルセウス座にも触れてみたぞ。今年の夏は流星ウォッチングついでに星座も楽しもう!

・ペルセウス座を探してみよう

ペルセウス座流星群は、名前からも分かるようにペルセウス座のすぐそばが放射点だ。しかし流星はどの方角でも見えるため、ぶっちゃけペルセウス座は重要ではない。流星を待ってひたすら夜空のなるべく暗い所を探し続けるのが流星観測のポイントだ。

と言っても、ただ待つばかりというのは結構退屈だ。せっかくなのでペルセウス座の見つけ方を紹介しようと思う。流星を見るついでに探してみて欲しい。

まずよく言われるのが、「アンドロメダ座の下」というやつ。確かにそうなのだが、正直記者(江川)はこの方法で見つけたことは無い。そもそもアンドロメダ座がペルセウス座以上にピンと来ない。他にも人によって色々あるが、ここは記者がやっている見つけ方について書いていこう。

・カシオペア座の近く

まず真北にある北極星を見つける。これは北斗七星を参考にしてもいいし、単純に真北のいつも同じ位置でよく光ってるヤツという判断でもいいだろう。北がわからない時はスマホでGoogleマップを開こう。地図の上が北になっているので方角を知ることができるぞ。

次に夏の大三角形を見つけて欲しい。よっぽど曇っていない限り、今の時期どんなに街頭やビルの光で明るくても割と見えるデカイ三角形がそうだ。

この時、北極星に最も近い辺がベガとデネブによるもの。ちなみに北極星から見て右がデネブで、左がベガだ。これらを結ぶ辺の真ん中辺りに向けて北極星から線を引こう。

この線を時計回りにぐるっと90度くらい回転させると、線の真ん中くらいにWの形をしたカシオペア座が見つかると思う。そこから更にカシオペア座1つ分くらい時計回りに進めると、1つの明るい星と、そこそこ明るい星が幾つか連なっているのが見えると思う。それがペルセウス座だ。

人によっては、夏の大三角形よりカシオペア座のほうが見つけやすいかもしれない。その場合は次に北極星を見つけ、北極星を中心にカシオペア座よりも時計回りに視線を移していくという方法もアリだろう。

・場所は大体でOK

なぜこうも微妙な説明方法なのかというと、今名前が出た星や星座はどれも「だいたい北の空」に見える。そして、時間によって北極星よりもやや東側だったり西側だったり、時には真上だったりするため詳細な方角をお伝えできないのだ……。

しかもペルセウス座はカシオペア座や北極星、また夏の大三角形と違って分かりやすくない。なんだか円周率のπ(パイ)みたいな微妙な形をしている。

そもそもギリシャ神話の英雄であるペルセウスが、見たものを石にするメドゥーサの生首を片手に掴んでいる姿が星座になったという話。だが、どう見るとそうなるのかよく分からない。

なお、最初にも言った通り、流星群のためにペルセウス座を見つける必要は全く無い。一応、夜空のその辺が放射点になっているというだけなので、流星群に関しては空全体に注意しよう

・13日前後が特に見ごろ

国立天文台によると、今年のペルセウス座流星群のピークは日本時間で8月13日の午前10時頃……当然昼間なので星は見えない。だが安心して欲しい。ピークは無理でも、12日を中心とした3日間くらいはたくさんの流星を見ることができるそうだ。

特にお勧めなのが8月11日。ちょうどこの日は新月となるため、月の光に邪魔されること無く観測できるとのこと。

・夜半から未明がベスト

観測に適した時間帯としては、やはり明け方が一番良いそうだ。ペルセウス座流星群の放射点は日没あたりに北の北極星の真下あたりに位置し、そこから北極星を中心に反時計回りに上っていく。

そしてちょうど上りきる直前で日の出の時間になる。そのため、放射点が一番高くなり、なおかつ太陽に邪魔されない未明が最適となるからだ。天気にさえ恵まれれば1時間で40個ほどの流星を見ることができるみたいだぞ!

お盆の時期ということもあり、田舎に帰省している方も多いはず。もし星がよく見えるのであれば、少し夜更かしをして星座について考えながら観測にチャレンジしてみよう!

参考リンク:国立天文台 [1] [2]
執筆・イラスト:江川資具
Photo:Wikimedia Commons.[1] [2]

▼手書きで申し訳ないが、記者はいつも大体こんな感じでペルセウス座をみつけている