「働き方改革」だの「プレミアムフライデー」だのワーワー言うておりますが、やっぱり日本は日本でした。そんな溜め息でもつきたくなるような、非常に残念な調査結果が発表されてしまった。

総合旅行サイト「エクスペディア・ジャパン」が有給休暇の国際比較調査を実施したところ、日本の有給消化率が2年連続で世界最下位という結果になってしまったようなのだ。なんとも不名誉な世界一であるが、あえて言おう! 知ってた!! と。

・2年連続で世界最下位に

世界30カ国、18歳以上の男女1万5081名を対象に行われた調査において、有給消化率で世界最下位となってしまった日本。消化率は50%であった。ちなみに、ブラジル、フランス、スペイン、オーストリア、香港では100%という結果が出ている。

・世界最下位になりすぎだろ

消化率50%という数字を見て「なんだ、けっこう取れてるじゃん」と思ってしまったあなた! 日本人だねぇ。それではここで、過去の調査の順位を一気にご覧いただこう。

2009年:世界最下位(消化率53%)
2010年:世界最下位(消化率56%)
2011年:世界最下位(消化率45%)
2012年:世界最下位(消化率38%)
2013年:世界最下位(消化率39%)
2014年:下から2位(消化率50%)
2015年:下から2位(消化率60%)
2016年:世界最下位(消化率50%)
2017年:世界最下位(消化率50%)

この圧倒的な「世界最下位」率はどうだ。こんなに世界一を獲得している分野が他にあるだろうか。もはや、吉田沙保里アニキ並みの世界最強ぶりである。一方、日本の次に有給消化率が低かった韓国は、昨年の53%から今年は67%と大幅に回復したという。日本にももっと頑張って欲しいものだ。

・休むのは悪いこと?

世界一はこれだけではない。同調査によると、有給を取得することに対し「罪悪感がある」と考える日本人は6割以上にものぼり、世界でもっとも多い結果となっている。どうやら、いまだに日本人は「休む=よくないこと」と考えているらしい。

・ホントはもっと休みたいの

にもかかわらず、転職活動でもっとも重視するポイント調査の第1位が「より多くの有給が取得可能」だったという事実からは、いろいろとねじ曲がった日本の労働環境の問題がにじみ出ているかのようだ。みんな、内心ではもっと休みたいのである。

とにかく、正当な権利である有給休暇の消化率が、少なくとも10年近くにわたり50%前後であるという現実はやはり普通ではない。「働き方改革」には有給休暇の取得促進も含まれているが、一刻も早く当たり前のことが当たり前になって欲しいものだ。頑張れ、日本。

参照元:エクスペディア・ジャパン
執筆:あひるねこ