マイホームは、一生に一度の大きな買い物だ。購入の際は、納得がいくまで すみからすみまで検討するもの。それだけに家の鍵を手にしたときの喜びは大きなものだろう。それはどこの国でも同じことだ。

……であるはずが! 中国で新築の家をめぐって驚くべき事件が起こっていた。楽しみにしていた新築マンションが完成、だが廊下の窓の様子がどうもおかしい。よく見ると、なんと……その窓は壁にペンキで描かれたニセモノだったのである。

・中国でマンションを予約購入した結果

その様子は、動画でもご確認いただける。遠くから見ると窓にしか見えない。しかし完全にニセ窓だ。白の外壁を茶色のペンキで塗った “窓っぽい模様” である。窓までニセモノがあるなんて……。

「画力のスゴさは認めるよ!」と怒り心頭なのは、このマンションを買った李さんだ。彼は2017年3月にこの新築マンションの購入を決意。完成前だったので、模型を見て、よ〜〜く検討しての購入だった。その際、模型には確かに廊下の窓があったという。

時は流れて8月。工事用のネットが外されて、そこで初めて窓がないことが判明したのだ。この地区では、同時期に全部で3棟のマンションが建てられたそう。ほかの2棟には窓があるのに、李さんが買ったマンションだけ窓が手描きだった。

・業者「特別仕様です」

なぜ3棟のうち1棟だけ手描きの窓なのか。いや、手描きの窓ということ自体おかしな話だ。この件について開発業者は「特別仕様です」と答えているという。

何でも3号棟は加圧排煙システム採用のため、消防の関係で窓がつけられず、やむなく窓なしになったのだとか。模型はイメージ図をもとに作るので「実物と多少異なることはある」と話している。それは確かにそうなのだが……“多少” のスケールがデカすぎるだろ!? 

ネット上でも「これはヒドイ」「良心もないのか」と、開発業者への批判の声が寄せられている。だが今のところ李さんへの補償の話などは出ていないようである。一生に一度の大きな買い物なのに……泣き寝入りにならないことを願うばかりだ。

参照元:YouTube[1][2]上海熱線捜狐(中国語)
執筆:沢井メグ