2017年8月末、米テキサス州を直撃して甚大な被害をもたらした大型ハリケーン「ハービー」。深い爪痕を残したハリケーンが去った後の対応に政府と州が追われるなか、超大型ハリケーン「イルマ」が米フロリダ州を直撃した。

実は、そのハリケーン「イルマ」の名前を、トランプ大統領の娘で大統領補佐官を務めるイヴァンカさんの名前に変更しようという署名運動が開始されたというのだ。一体なぜなのだろうか!?

・ハリケーン「イルマ」の名前を「イヴァンカ」に

署名運動が起きているのは、地球保護や、人権問題などに関する著名運動を行う米ウェブサイト「care2 PETITIONS」。なぜイヴァンカさんなのかというと、それは2017年6月に、トランプ大統領がパリ協定離脱を発表したことに端を発する。

パリ協定とは、地球温暖化対策や気候変動抑制に関する多国間で結ばれた国際的な協定だ。その協定に対して、大統領は「温室効果ガス多排出国である中国やロシア、インドが貢献していないのに、米国が多大な出資を行うのは不公平だ」と主張して、離脱を表明。

その結果、パリ協定の参加国だけではなく、米国内からも大きな批判の声が挙がる結果と相成ったのである。

・イヴァンカさんの立場は

一方のイヴァンカさんはというと、パリ協定離脱に反対の意を示していたという。そして彼女は、父である大統領の考えを改めるよう説得を試みるとの意を示していたようなのだが……最終的には大統領の意志を黙認する形に終わってしまったのだ。

この事態に、一部ネットユーザーは「イヴァンカさんは大統領の共犯にすぎない」と主張し、ハリケーン「イルマ」の名称を「イヴァンカ」に変更するべきとの請願運動が巻き起こることになったのである。

なお、署名運動の目標は1万4000件に設定されており、12日13時時点では1万3000件を超えている。

・フロリダ州で650万世帯で停電

ちなみに、CNNが報じるところによれば、ハリケーン「イルマ」の影響でフロリダ州では約650万世帯が停電。ジョージア州では約93万世帯、サウスカロライナ州でも約17万世帯が停電に見舞われているとのことだ(現地時間の11日19時時点)。とにかく、被害が最小限に収まることを願いたい。

参照元:Facebook @Ivanka TrumpCNNcare2 PETITIONS(英語)
執筆:Nekolas