ときは2017年。タバコは悪であり、タバコを吸う人は悪の使い……とは言い過ぎなまでも、愛煙家にとっては厳しい時代となった。決められた場所でタバコを吸い、マナーを守り、吸い殻の掃除だって率先して行っても、他者から毛嫌いされたり、殺害されたり……って、え? 殺害?

そう、この度、ある咽喉ガン患者が「お前の影響を受けてタバコを吸うようになった。だからガンになったのもお前のせいだ」と喫煙者を殺害する事件が起きてしまったというのだ。

・「タバコを吸うきっかけとなった」と同僚を射殺

事件が起こったのはインド。地元メディア『Hindustan Times』によると、ウェスト・デリーのレストランで調理師として働いていたムスタキム・アハマッド容疑者が同僚のイナヤットさんを殺害した。

2人は友人関係にあり、アハマッド容疑者はイマヤットさんの影響を受けてタバコや大麻を吸うようになったと伝えられている。

その後、アハマッド容疑者は咽喉ガンを患うことになる。診察した医師から喫煙行為が原因だと言われた彼は、自分にタバコを吸うきっかけを与えたイナヤットさんに恨みを抱くようになったという。

・確実に殺害するために、射撃の練習

時を同じくして、アハマッド容疑者は勤務態度が悪いと店を解雇された。不満を募らせたまま故郷に帰った彼は、拳銃を入手。射撃の練習を積んでから、再びデリーに戻った。この練習は、“イナヤットさんを確実に殺害するため” のものだと報じられている。

そしてアハマッド容疑者は、店のオーナーにイナヤットさんをクビにするよう主張。だが、オーナーに聞き入れられなかったため、イナヤットさんにケンカを挑み、持っていた拳銃で彼を射殺したのだった。容疑者は、すでに逮捕されている。

・他にも動機がある?

たとえイナヤットさんの影響を受けたにしても、タバコを吸うと決めたのは容疑者自身。こんな殺害動機は難癖としか言いようがなく、メチャクチャだ。

だが動機は、タバコだけではなかったのかもしれない。警察の発表によると、アハマッド容疑者は、他の面でもイナヤットさんに嫉妬心や敵対心を抱いていたもよう。仕事ができて勤務態度も良く、店のオーナーに気に入られていたイナヤットさんを快く思っていなかったということだ。

参照元:Hindustan Times(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.