今、アップルの「成功するための11か条」がネット上で話題となっている。アップルで働いていたという人物が、海外掲示板『Reddit / Imgur』に写真付きで投稿したのだ。

そこにはアップル従業員が働く上で守るべきルールがつづられているのだが、他の場面でも参考にできそうな普遍的な内容となっている。泣く子も黙るアップルの成功の秘けつ。どういったことが書かれているのだろうか……?

・「床を掃くのは全員で」など11のルール

今回投稿を行ったユーザーネーム wowbobwow さんは、ASC(アップル・ソリューションズ・コンサルタント)としてアップルで7年間働いていた。この「成功するためのルール」と題された11か条は、2004年の社員証の裏に貼付けられていたものだそうだ。どんな内容なのか以下で見ていきたい。

【成功するための11か条】
その1:古いことに固執せず、未来を大切にする
その2:いつも真実を話す。悪いニュースほど早く知りたいもの
その3:最も誠実な行為が要求される。分からないことは質問する
その4:ただの良きセールス・パーソンではなく、良きビジネス・パーソンたれ
その5:床を掃くのは全員で
その6:態度、話し方、顧客へのフォロー全てでプロであれ
その7:顧客の声に耳を傾ければ、概ね分かってくれる
その8:パートナーとウィン・ウィンの関係を築く
その9:スタッフ同士が気を配りあい、情報を共有するのは良いこと
その10:自分自身に捕われすぎない
その11:楽しめなければ価値がない

・「アップルは守れてるの?」「その2に激しく同意」など様々な意見が

人生の指針にもなりそうなルールだが、ネット上では様々な意見が見受けられた。

「アップルは守れているの?」「最近までアップルで働いていたけど、8割も実行されていない」「今のアップルには当てはまらない」なんて否定的な声がある一方で、「このルールは今のアップルにも生きているよ」「“その2” に激しく同意」「“その10” は重要。誰だってバカなことやミスをする。自分のことを考えすぎないようにすれば、失敗を許し、自分を好きになれる」といったコメントも多数寄せられた。

・立場に関係なく、どんな仕事も手伝う

しかし “その5:床を掃くのは全員で” にかんしては、「意味が分からない」との声も。これについて wowbobwow さんは、以下のように説明している。

「手伝わなくてもいい “レベルの低い” 仕事など存在しない。アップルで働いているから、昇進したから、高給取りだからとイイ気になってはならない。基本を大切に。高い役職に付いていようとも、自分がどんなに素晴らしい存在だと思っていても、基本となる仕事を手伝わなければならない」

「このルールが実践されているかどうかで、良い職場かそうでないかが分かる」

・ルールを作ったジョン・ブランドン氏

11か条を作ったのは、かつて米州諸国およびアジア太平洋担当副社長であったジョン・ブランドン氏。

wowbobwow さんは、ブランドン氏について「このルールの通りに生きているような人だった。当時、アップルは窮地に立っていたけれど、彼のおかげで会社全体が特別な存在となっていた」「従業員ではなく、1人の人間として扱ってくれたことを感謝している」などと述べているのだった。

参照元:Reddit(英語)、AppleImgur
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.