朗報だ。おれたちの「てんや」が帰ってきた。安くてウマい天丼を提供しながらも、定期的に意味不明な新商品を世に放たんとする「てんや」が帰ってきた。その過激な行動を、私(あひるねこ)は「乱心」と呼んでいるのだが、これは久しぶりに会心の乱心が見られそうだ。

2017年7月26日から新発売となった『ブラックカレーの豚天丼』は、元々はボツになった幻のメニューだったらしいのだが、テレビ番組『有吉弘行のダレトク!?』の企画により期間限定で販売されることになったのだ。ハッキリ言う。驚くことにこの新商品、完全にカツカレーである。

・謎の新商品

以前発売された『豚角煮天丼』は普通にウマくて肩透かしを食らったものだが、今回の『ブラックカレーの豚天丼(税込850円)』はなかなか骨がありそうではないか。ついにカレーという禁じられし兵器を使うとは……。

・天丼屋でブラックカレー

天丼の匂いがただよう中カレーを注文するなど、破天荒にも程がある。間もなくして運ばれてきた丼の、その黒さに私はまず驚いた。カレーにしても、黒いなキミ! 黒光りしてるじゃないか!! 殿中でござる、殿中でござるぞ! さすがはブラックカレーというところだが、ここが天丼屋だということをあまり忘れるな。

見た目だけじゃなく、その内容も只者ではない。スペイン産豚ロースを使った豚天が4枚に、福神漬けが少々。以上である。どうだ、この潔さ。野菜ゼロの豚天オンリーという、一点集中突破をはかった漢の中の漢っぷり。そう、それでこそおれたちの「てんや」。小細工などは無用である。

・実際に食べてみた

カレーなので、もちろんスプーンでいただく。大きな豚天を口にほおばり、すかさずご飯をカレーと共にかきこむ。豚天自体は薄いものの肉の旨みを発揮し、意外にもあっさりと食べられるぞ。4枚もあるので食べごたえも十分だ。

・衝撃の事実

ブラックカレーは、まろやかさの中に少々ビターな味わいもある。豚天との相性も良し。普通にウマいじゃないの……。と、食べている途中で思ったのだが、いやこれカツカレーやないか! とんかつじゃなくて豚天だけど、それはほぼカツカレーやないか!! ……カツカレーやないか!

・完全にカツカレー

1度カツカレーだと思ってしまうと、もうカツカレー以外に見えなくなってしまうのが恐ろしいところ。野菜天が入っていなかったり福神漬けが乗っていたりと、そもそも自らそちらへ寄せていった節もあるが、これは完全にカツカレーだろう。「てんや」め……。まったく、予想のつかない行動をする男である。

・1週間限定

久々にやられたよ。いい乱心ぶりを見せてもらったぜ。肝心の味に関しては間違いなくウマい。なんせカツカレーだからな。最後に確認しておくと、この『ブラックカレーの豚天丼』は2017年8月1日までの期間・数量限定の商品だ。忘れないうちに体験してみてくれよな!

参考リンク:てんや『ブラックカレーの豚天丼』
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼ブラックカレーの豚天丼(税込850円)

▼カレーなのでスプーンで食べる

▼豚天自体は薄いものの肉の旨みを発揮し、意外にもあっさりと食べられる