どんなに元気で健康な人であろうとも、決して他人事ではない病気が「癌(がん)」である。自分によく似た祖父もがんで亡くなったし、いつかは自分もがんになる……と、私は常日頃から思っている。だが、その「いつか」は意外と早くやってきた。

とある身体の異変をきっかけに、本気の本気で「もしかして俺のチ●ポ、がんになったのかも……」と思うようになったのだ。調べれば調べるほど、チ●ポがんの疑惑が濃厚に。最後は病院へ駆け込んだ。そして検査の結果とは……というあらすじである。

・はじめに

まず最初に断っておきたいのは、今から記すことはマジメもマジメ、大まじめな内容かつ、特に男性にとっては深刻な箇所であるため、疑いのあった身体の名称を比喩的に「オットセイ」等と表現しないで、「チ●ポ」または「ちんちん」で統一したい。

陰茎でなければペニスでもなく、男性にとって最も親しみのある名称「チ●ポ」と書くことで、より “身近な話” であると思ってもらえたら幸いである。そして、一人でもチ●ポ近辺のがんを早期に発見できる人が増えてくれたら……と願ってやまない。

・裏筋の東南方向

ちょうど今から1カ月ほど前のこと。私のチ●ポはヒリヒリしていた。沖縄には「にんじんシリシリ」なる料理が存在するが、私の場合は「ちんちんヒリヒリ」だった。

どのあたりがヒリヒリしていたのかを人間の頭部と首で例えるならば、ずばり「喉仏の横」あたりである。何かに例えないで説明するなら、裏筋の東南方向といった感じか。

・原因

なぜヒリヒリしたのか原因は不明……と言いたいところだが、おそらくのところ、恥ずかしながら、「数日前、最先端技術の調査ならびに研究のために通販で買ったオ●ホールを、とても激しい感じで使ってしまったから」であると推測される。

ともあれ、楽観的に「そのうちヒリヒリも治まるだろう」と思っていた。しかし!!

1週間ほど経っても、チ●ポは絶賛ヒリヒリ中。こんなに長いことヒリヒリするなんて、一体どんだけ激しく使ったんだバカヤロウ……と自分を責めたりもしつつ、あらためてチ●ポの裏側を観察してみると、見慣れない「●」が目に入った。

●が何なのかというと、決して伏せ字にしているわけではなく、そのまんま●、すなわち「ほくろ」だ。こんなところに、ほくろ あったっけ……? 普段、こんな裏側を見ることはないので、古くからある ほくろ なのか、それとも新規の ほくろ なのかは、わからない。座禅しながら1時間ほど観察したが……やっぱり ほくろ だーッ!

いったいどうして ほくろ がヒリヒリしているのか。ほくろってのはヒリヒリするものなのか? なんだか不安になってきたので、ネットで少し調べてみると、なにやら恐ろしい症状が多数ヒットした。それこそが、「メラノーマ(悪性黒色腫)」だ。

メラノーマ……。なんなんだメラノーマ。名前こそ、ドラクエの魔法(火が出る系)のようだが、ものすごく簡単に言えば「皮膚がん」らしい。日本皮膚科学会のページには、わかりやすく「ほくろのがん」と書いてある。ががが、がん!? ガーン!!

その後もメラノーマについて猛捜査。画像検索もして、どんなほくろがメラノーマなのかも調べ尽くした。顔面はもちろん、足の裏……と、様々な箇所の ほくろ がヒットしたが、どうしても「チ●ポのほくろにメラノーマ」なんてのは出てこなかった。

てことは……オレのチ●ポのほくろ氏は、おそらくきっとメラノーマではない! オレったら心配しすぎ! そんなわけナイナイ〜、大丈夫\(^O^)/ と、自分で自分に暗示をかけた。まだチ●ポ裏はヒリヒリしているが、気にせず生活することにした。

ところがどっこい数日後──!!

なんと、あの松居一代の衝撃発言をきっかけに、ふたたび私はメラノーマ疑惑シンドロームに陥ることになったのである。話の続きは次ページ(その2)へ続く。

参考リンク:日本皮膚科学会
Report:GO羽鳥
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.