これから夏に向けて、気温はグングン上昇していく。大量に汗をかいた日には風呂に入って、その汗をスッキリと流したいところ。暑ければ暑いほど、風呂に入るのがぜい沢に感じられる。それが銭湯であれば、なおヨシだ。そういう私(佐藤)は夏でなくても、週3で銭湯に通うほど、銭湯が好き!

最近取材に出かけた名古屋でも、たまたま見つけた風呂屋に飛び込んだ。熱いお湯には慣れているはずだったのだが……。そこの一番熱い湯に、足を浸けることさえもできなかった! 一体、湯の温度は何度に設定されているのか? 風呂屋に確認してみると、驚きの答えがーッ!

・懐かしの番台

私が訪ねたのは、名古屋市中区にある「仁王門湯」である。商店街の裏通りにあり、割と目立たない。訪ねたのは、風呂にはまだ早い15時頃だった。お客さんはゼロかな? と思ったら、近所のおじさんたちが早風呂を楽しんでいる様子。

暖簾をくぐって中に入ると、男湯・女湯の入り口があり、さらに入ると昔ながらの番台がある。近頃銭湯で番台を見ることもなくなった。店構えから、長く営業していることをうかがい知ることができる。ロッカーもまた、都内では見たことがないタイプのものだ。

・造りが変わっている

扉の正面には半透明のガラスがはめ込まれている。木組みのロッカーではあるが、造りがしっかりとしていて、長年現役で活躍しているに違いない。脱衣所の奥には、前室のような場所があり右手がサウナ、左手が洗面所になっている

そして扉の向こうに浴室があった。何だか廊下みたいな場所で、結構変わった造りをしているけど、名古屋はどこもこんな感じなのだろうか。

・45度でも平気なんだけど……

浴室に入ると、風呂が中央に設(しつら)えてあり、浴槽は4つに区分けされている。浅風呂が1つに深風呂が3つ。そのうちの1つが電気風呂。さらにこれと別にジェットバスと水風呂がある。設備としてはかなり充実している。

身体を洗い流して、浅風呂に入ってみると、湯温は42度といったところだろうか。私は普段、近所の激熱風呂屋に通っているので、42度でもちょっとぬるいと感じる。いつもの風呂屋は基本が44度なので、45度でも割と平気だ。

普通はこのくらいだろうなあ~、なんて思いながら深風呂に移動しようと思ったら……。

アツッ!!!! お湯が猛烈に熱い! 45度でも入れるはずの自分が、足を浸けることさえもできない。ウソだろ!? 温度を確認したいけど、温度計がついていないから何度かわからない。足先を浸けることもできないということは、これはもしや50度くらいあるのでは? この時誰も入っている人がいなかったので、感想を聞くこともできなかった。

・服を着たみたいなおじさんたちの要望か?

ちなみにこの時、浴室には私のほかにおじいさんが2人と、全裸なのに服を着ているみたいなおじさんが1人。その後さらに2人、服を着た感じのおじさんが2人入ってきて、浴室はかなり華やかな雰囲気だった。もしかしたら、このおじさんたちがアツアツの風呂好きで、トンデモない高温になっているのかも。

・女将さんに尋ねると

あの湯は一体何度なのか? 気になったので番台の女将さんに尋ねると……。

女将 「43度くらいですよ。まあ、お客さんがたくさん入れば、変わりますけど」

──いや、絶対にそれはない。だって、私が通っている風呂屋は温度計があり、湯温44度であることを確認している。その温度より低いはずがないのだ。最初から43度ではないだろう。

佐藤 「人が入ると、水を入れたりして温度が下がるってことですよね。最初は大体何度なんですか?」

女将 「最初はそうねえ。チンチンかな?

チンチン! チンチンにアツいということか。判別不明ということなのか? 具体的な温度はわからなかったが、あらかじめ超アツアツにしているということらしい。チンチンに熱い湯を、客自らが温度下げていくということのようだ。

アツアツの風呂が好きという人は、仁王門湯に行ってみて欲しい。営業開始時間の13時直後なら、猛烈に熱い湯を堪能できるはずだ……。

・今回訪問した店舗の情報

店名 仁王門湯
住所 愛知県名古屋市中区大須3-37-20
営業時間 13:00~23:00
定休日 火曜日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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