「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」とは、川端康成『雪国』冒頭の有名な一節である。その光景がまざまざとまぶたに浮かぶような、鮮烈な一文だ。ところで、つい最近、私(あひるねこ)はまさにこんなシチュエーションのお店に出会った。

『アルプスの少女ハイジ』でおなじみのラクレットチーズを、カレーうどんにかけて食べられる。そんなレアなお店が東京・池袋にあるということで、それを目的に足を運んだのだが、これが思いもよらぬ収穫であった。「カレーうどん ひかり TOKYO」は、見つけるのがちょっと難しい隠れ家のようなお店である。

・『ハイジ』のチーズ

ハイジが山小屋で食べる、あの火で溶かしたチーズ。これも有名なシーンだが、実は具体的なチーズの種類は決まっていないらしい。へ~。ただ、世間的には「ラクレットチーズ」ということになっているようだ。あのチーズ、憧れるよなぁ。

・ラクレットチーズがけカレーうどん

そのラクレットチーズを扱っている、非常にユニークなお店があるという。東京・池袋にある「カレーうどん ひかり TOKYO」では、なんとカレーうどんにラクレットチーズをかけてくれるのだ。何それ、絶対おいしいじゃん。クララも立ちそうじゃん。行くしかないじゃん。

・ここが入口?

ってなわけで、池袋駅西口を出て歩くこと数分。あれ、どのへんだ? それらしきお店は見つからないが……。そして辿り着いたのは雑居ビル。どうやらここがそうらしい。薄暗い通路に「オープン」という看板が立っているが、落書きもあるし、なーんか怪しい場所だな。

そう、ここは池袋西口。池袋ウエストゲートパークである。いつ『忘却の空』が流れ出し、カラーギャングの抗争に巻き込まれるかわからない。『ハイジ』の世界とはまるで真逆の雰囲気だが、本当にここで合っているのだろうか?

・不思議な通路

この先にお店があるイメージがまったく沸かない……。が、突っ立ていても始まらないので、意を決しゆっくりと奥へ進んでいく。すると、そこには意外な光景が広がっていた。

通路の先には空から光が差し込んでいる。また屋外に出てしまったらしい。にしても、ずいぶん池袋っぽくない雰囲気の場所に出たな。そこには古民家のような建物が1軒あるだけ。あの迷宮のような駅のすぐ近くであることを忘れてしまいそうになる。

・民家を改装した店舗

中に入ると、どうやらここが「カレーうどん ひかり」であるようで安心した。なんでも、築60年の民家を改装したそうだ。つい靴を脱いでしまいそうになるが、土足のままでOKだぞ。夜は居酒屋として営業しており、私が訪れたのはランチの時間帯。さっそく『大人のカレーうどん』を昼セットで注文しよう(税込980円)。

・ラクレットチーズをトッピング

さて、ここからが大事。うどんは『ラクレットチーズ(税込450円)』を別にトッピング出来るのだ。夜は目の前でかけてくれるらしいのだが、昼はかけた状態で提供される。本格的な気分を味わいたいなら夜も行ってみるべし。さあ、いよいよチーズ入りのカレーうどんが来たぞ。

丼を覆うラクレットチーズ。ドロ~リとしていて見るからに濃厚だ! ただ、うかうかしてはいられない。温度が下がるとすぐに固まってしまうからじゃんじゃん食べよう。

・スパイシーなスープ

あ~、カレースープとチーズの組み合わせは反則や~。これはクララも序盤で立つでしかし。うどんは太めの平打ち麺でコシが強く、スープは適度なとろみ。18種類のスパイスを使っているそうで、ピリッと後を引く辛さに汗がにじむ。しかし、味が濃すぎないので完飲してしまった。

・濃厚なチーズ

チーズは食べ進めるうちに、どうしても固まってきてしまう。ただ、それだけでもピザ1切れのような濃厚さで、カレーの強い香りにもまったく打ち消されない。かなりカリカリになってしまうが、最後までおいしく食べられたぞ。

・まさに隠れ家

今度は夜に来て、同じくラクレットチーズ入りのカレーうどんを食べよう。そう思いながらお店を後にするも、やはり通路を経てガラリと変わる風景が面白い。物語感があって、どこかワクワクさせてくれる不思議なお店であった。「隠れ家」という言葉がぴったりふさわしい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 カレーうどん ひかり TOKYO
住所 東京都豊島区西池袋3-22-8 パークサイドフキビルB1 岸野宅
時間 11:30~14:30(ランチ)、17:30~23:00(ディナー)
休日 日・月・祝

参考リンク:カレーうどん ひかり TOKYO
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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