現在、京都の街のあちこちに貼られているというとあるポスターが話題だ。日の丸をバックに黒髪の女性が笑うこのポスターには「私日本人でよかった」というコピーが書かれている。

ネット上では、そのコピーやデザインにナショナリズム的思想や人種差別的ニュアンスを感じる人が多く「気持ち悪い」「怖い」「『日本人でよかった』→『日本人以外はよくない』と言ってる」などの声が相ついだ。そんなこのポスターを海外の人が見たらどう思うのか? 実際に外国人に意見を聞いてみることにした

・道行く外国人たちに突撃インタビュー

というわけで、まずは道で出会った外国人たちにキャッチコピーと「このポスターが京都の街中に貼られていること」を説明し、どう思うか意見を聞いてみた。海外の人たちの意見は以下の通り。

「何も気にならない」
こういうポスターは、フランスにもアメリカにも中国にも、とにかく世界中にあって、特に特殊なことではないから別に良い
「メッセージ性は何も気にならない」
「特に何も思わない」
「デザインは日本っぽいけど、こんなものでは」
「このニュース知ってるけど、メッセージには別に何も思わなかった」

──なんと、メッセージ性については聞いた人全員が気にならないという答えだった。「日本にいる外国人」はあんまり気にしていないのかもしれない。では、ネットの外国人たちはどうだろうか。ロケットニュース24の英語版に掲載されたこの記事へのコメントを以下に抜粋してご紹介しよう。

・海外ネット民の声

「怪しい右派の仕業だと思わせる」
「自分の人種にプライドを持って何が悪い?」
「ツイッターで日本人がこれについて話し合いしてることはいいと思う」
「適度であれば国を誇ることは大丈夫だと思います」
「ポスターは国じゃなくて人種の話をしているね」
「嫌な予感。以前こうなった時は悲劇的な結末になった」

──やはり気になる人も多いようだ。ナショナリズム的な思想を想起した上で、メッセージが気になるかどうかの話となっている。なお、このポスターの炎上が大きくなった理由の1つに「モデルが実は中国人」ということも挙げられる。それについての海外の声は下記の通り。

・日本にいる外国人

「自分は日本人と中国人と韓国人の見分けがつかないからやっぱりどうでもいいと思う」
「うーん、それはちょっと奇妙かな」
写真が変
「っていうか、中国で炎上してるし、まあおかしいのでは」

・英語版記事のコメント

「(コピーが)私は綺麗な女性でよかったでいいんじゃない?」
「日本国籍の意味として日本人を言っているなら問題ない。移民を応援してるポスターだと良いな。多分そういう意味じゃないけど」
「普通は写真を使う前にモデルに確認すると思う」

──以上である。海外でも様々な声が挙がっているこのポスター。どういった意図で作られたのかは不明だが、炎上はまだまだ続きそうである。今後の動向を見守りたい。

参照元:Soranews24
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.