どんな街にでも、ちょっとだけ入りづらい店というのはある。パンチパーマの40男の私(佐藤)でも、入るのをためらうお店はあるのだ。例えば、東京・池袋の「AKAMARU」なんかがそう。

以前もたしかラーメン店だったように思うのだが、雰囲気が若干変わったように見える。とはいえ、入りづらさは変わっていない。店先に骨が吊るしてあるし、メニューを見ると「ブラジル式ラーメン 真鱈野菜ハーブ バカリュウ麺」なんてものが……。何だこれは!? 一体どんなものなのか、確かめるために意を決して入ってみた!

・骨が鎖に……

このお店、昼はラーメン屋で、夜は居酒屋になるようだ。店の前にそう書いてある。それは分かるのだが、気になるのが「本格的無添加料理」の文字。「本格的無添加料理」とは一体なんだ? そして何よりも気になるのは、赤ちょうちんのように軒先に鎖で吊るされた骨。

何かのおまじないなのか? それとも「営業中」を知らせる合図なのだろうか。とにかく入ってみることに……。

中に入ると店内はかなり狭い。カウンター席があり、2階にも席があるのかどうか確認できなかった。以前は店頭に券売機が置いてあったような気がしたのだが、今はない。

・骨先輩の注意書き

さて、カウンターの前には、お店の注意書きがイラスト付きで記されている。「骨先輩」というナゾのキャラが “Q & A方式” で店のことをレクチャーしている。グラスや箸の置き場と共に、次のような一文が……。

「食い終わったらご馳走様くらい言えよ! それと素行の悪い奴は帰ってもらうからな! 顔を忘れない内にまた来いよ!

う~ん、硬派だ。今時珍しいくらい硬派なお店。「帰ってもらう」としながらも、「また来いよ!」と言っているところが、ツンデレである。

・ブラジル式ラーメン?

そしてメニューには、『醤油ラーメン』『塩ラーメン』などと並んで、『白悪魔ラーメン』や『黒悪魔ラーメン』、『赤悪魔ラーメン』なるものが……。白悪魔? 黒悪魔? 赤悪魔?? 他のお店では、まず見ないラーメンである。

だが何より気になってるのが、入り口に貼り出されていた本日のスペシャルメニューのブラジル式ラーメンだ。どんな一品なのか? 実際に注文してみると……。

これがブラジル式ラーメンなのか~……。よく考えたら、ブラジルのラーメンがどんなものか知らないから、これをブラジルと思うよりほかない。

・イタリア式の方がしっくり

見た目にはラテンな雰囲気を感じられるのだが、食べてみるとミネストローネ。野菜の旨味がしっかりと効いている。ちなみにメニューにある「バカリャウ」とはポルトガル語で干し鱈を指すようだ。きっと鱈を使っているから、“ブラジル式” と命名したと思われる。

とはいえ味はミネストローネなので、「イタリア式ラーメン」とした方が、よりしっくりくるかも!?

とにかく野菜の味がしっかりしているうえに、ほのかにバジルの香りも感じられるから、これはこれで十分にウマい。女性にも好まれる味のように思う。なので「バカリャウ」を前に出すよりも、「イタリア式ヘルシーベジタブル麺」とした方が女性客も取り込めるのではないか? と思ってしまった。

いずれにしても、ほかでは味わうことのできない独創的な味を追求しているお店であることは確か。ちょっと変わったラーメンを食べたいという方にオススメだ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 AKAMARU(アカマル)
住所 東京都豊島区東池袋1-13-12
営業時間 11:45~14:00、18:00~22:00 / 日・祝12:00~16:00
定休日 火曜日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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